【歌い手】俺たち、君の運命の相手です。【浦島坂田船】

#黄の話 ページ41

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聖羅side



歩いてる中、ふと後ろを振り返るとAさんがいないことに気づいて、みんなに声をかけずに探しに向いてしまった。


流石に声かけなかったのはマズかったな、と今更後悔しても遅い

ベンチに座るAさんを見つけて安堵のため息をついた後、近寄ろうと足を動かした途端

僕は人の波に呑み込まれるわ、Aさんは男の人に連れていかれるわで

これじゃあアカン、って思った

けど、遅いから


ちょうどさかたんから電話がかかってきたので、SOSとして、Aさんたちが向かった場所を伝え、即切った。


笑いながら歩いてはいるけど、Aさん気づいてない

なんにもわかってない


「…バカなのかあの人は…っ」




２人で路地裏に曲がったところで、背筋が凍った


あんな人気のない場所に連れ込むなんて、もうアレしか考えられない


なんであの人は気づかないんだろう



あぁなるって、知らないのか



……あぁ、男は狼だ、なんて、あの人はきっと知らない


兄が、そらるさん

うらたん、志麻くん、さかたん、僕


僕らは、Aさんに都合の悪いことはしてこなかったつもりでいたから


僕らがストーカーだ、なんて


Aさんは知らないのだから




…知らせとけばよかった


男は狼で、そこらじゅうに吐き気するほどいて

危なくて、汚らわしくて


僕らを僕らの手で汚しておけばよかった


そしたら、こんな状態にはならなくて



Aさんが、僕らのことを嫌わない、っていう都合の良さに甘えて



こんなの、いやや



僕以外の奴があの人に触れるなんて、いや…




…こんなの、僕にはどうしようもない

ただただ怒りがこみ上げるだけで、



いつの間にか後ろにいた志麻くんにすがるしか、なかった






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聞いてください！！
推薦入試！来週です！！！
胃に穴があきそうです！！！！


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