【歌い手】俺たち、君の運命の相手です。【浦島坂田船】

#赤のアホな後輩 ページ5

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優side




僕は、A先輩のことが好きだ


高校の時、１つ上の先輩は

部員の少ないせいか、唯一の後輩である僕を異常なまでに可愛がってくれた


それが、とても嬉しかった



そんな先輩が告白される現場を見て

心臓が痛くなって、どうしようもなくなって、気持ち悪くなって


保健室へ飛んで行った。

その時、僕は初めて恋という存在を知った


そして、初めて僕は先輩に恋してるという事を知った。



それからというもの、先輩の好きなものは僕も好きになりたいと思い始めて

たくさんA先輩と仲のいい人に聞いて回って、A先輩とたくさん話した。


どうやら、A先輩には好きな人はいないらしい



その日、ずっと僕の頬は緩みっぱなしで

ずっと、ずっと安心のため息をついていた。



いつしか、先輩のことしか考えられなくて


先輩が卒業することを考えていなくて。




先輩が卒業した後、今までどうやって生活していたことも忘れてしまった



そんな中、先輩が進学した大学を知って


必死こいて勉強した。

友人からアホと呼ばれるわけで、今まで勉強をしてこなかった自分への怒りを抑えながら。


先輩が進学した大学へは、どちらかというと簡単に受かる方だった


けれど、僕は受からなかった



人生のどん底に落とされた僕は、近くのコンビニでバイトをしながらゆったりとした生活を送っている


先輩に、また会いたいなぁ



レジで客への笑顔を振りまいてる時、強く願ってしまった


その願いを、神様は聞いてくれて


「…A先輩…？！」


先輩が、来たんだ。


その瞬間、一年以上足りてなかった先輩の笑顔と、一年以上我慢してた先輩への想いが溢れて。

ごちゃごちゃになって


アホなりに考えた結果、先輩を僕のものにすることにしたんだ。


そうしたら、どれだけ離れていてもずっと2人でしょ？

我ながらいい考えだと思う。



僕と先輩は、きっと、いい夫婦になれる


幼稚な頭で、考えた





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