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#40 ぽかぽか ページ40

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『それよりも、打ち合わせ大丈夫なの?』


他愛の無い世間話をしていると、ふとさっきのことが頭をよぎる


「…?なんのこと?」

えぇ…
さっき自分で言ってたじゃないですか

『交流会の…』

「あぁあれ嘘」

『はぁ?!』


あっさりと答えられて逆に戸惑ってしまう。


『じゃあなんでここに?』

「ん〜、会いたかったから?」


コテ、と首を傾けるさかたんは天使だった


デジャヴな気もしなくも無いが気にしないでおこう



『…まふに?』

「ちゃう」

『そらる?』

「ちがう」

『…渉?』

「さっきさよならしてきたわ!」

『まさか愛生…』

「ごめん吐き気するわ」


なんで気づかんのや…と膝から崩れ落ちるさかたん。

どうした?と声をかけるとこっちの話、とまたブルーになってしまった


『…なんかごめんね』

「いやぁいいのよ

ここまで鈍感だとは思ってなかったっていうか」

『遠回しに馬鹿にされてる気がするんですけど』


ブハハ、と豪快に笑うさかたん。


さかたんの笑い方は好きだ。


嫌な事を吹き飛ばすほど、おおらかな笑い方


そんな笑顔に惹き込まれていると、さかたんがキョトンとして

一緒に笑お、と手を握ってくれた


その手はとても暖かくて

思わず笑みがこぼれた。


.


「…んな、Aちゃん。
俺のことも優って呼んでほしい。

…そんで、Aって呼びたい」


急に何を、と思うと顔を真っ赤にして見つめられる

『…ぅぇ、あ、いいよ…!

優、ね』

微笑んで返すと、優は少し戸惑った顔をして


「…A」


耳まで赤い顔を隠しながら、互いに名前を呼び合った。


「…嫉妬したん。

ぶつかったとはいえ、先にAと会ったんは俺なのに。

うらたさんに名前呼び先越されたから…」


真っ赤な顔のまま、ふて腐れたように頬を膨らます優。

…なんだ、


可愛いじゃないか


『…優って、優しいから優なんだね』


「?どういうことや」


はは、と笑いながら繋いだままの手をにぎにぎし合う


いつの間にか、心までがぽかぽかしていた。


.

#41 優の優しさ→←#39 黒い部分



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一応歌い手の、みにまーむ(プロフ) - 栗山さん» すみません。自分勝手で… (2018年3月30日 23時) (レス) id: 69f1870dfa (このIDを非表示/違反報告)
栗山(プロフ) - 一応歌い手の、みにまーむさん» 大丈夫です!また通知いただければ飛んでいきます! (2018年3月30日 23時) (レス) id: 0cac728535 (このIDを非表示/違反報告)
一応歌い手の、みにまーむ(プロフ) - 栗山さん» 時間がある時でもいいですか? (2018年3月30日 22時) (レス) id: 69f1870dfa (このIDを非表示/違反報告)
栗山(プロフ) - 一応歌い手の、みにまーむさん» コメントありがとうございます。もしよければ詳しいお話聞かせていただけないでしょうか…?掲示板を作っていただけると幸いです!Twitterでも可能です! (2018年3月30日 22時) (レス) id: 0cac728535 (このIDを非表示/違反報告)
一応歌い手の、みにまーむ(プロフ) - 歌い手さんを使わずに、同じような設定で作品を書いてもいいですか? (2018年3月30日 10時) (レス) id: 69f1870dfa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:栗山 | 作成日時:2017年9月2日 13時

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