白64 ページ16
楽しかった一日はあっという間で、私は寝る準備が終わった後…窓から見える月を暫く眺めていた。
『これからどうしていこうかな…』
ふぅと息を吐いて、窓に鍵を掛け…カーテンを閉めた時だった。
普通じゃない嫌な空気、背中に冷や汗が流れる。
えっと…何？
何かが、部屋にいる。
恐る恐る振り返ると、黒いモヤが複数浮遊していた。相変わらず形はなく、ふよふよと濃くなったり薄くなったりしている。
これは…昼にナワーブに憑いてた者達？
良くない者の可能性が高かったソレ。また同じように祓ってみてもいいのだが…何故か私は声を掛けたくなった。
『貴方達は何？』
声に反応するようにふわりとモヤが集まって二人の男性の姿へと変わった。
ーA、俺達がわからないのか？
ー戦友だったじゃないか
『私と、貴方達が…戦友？』
話していると言うよりは、頭に直接言葉を叩き込まれるような感覚だった。
ー相変わらず綺麗だなぁ。でも、やっと会えたのに俺達を祓うなんて、酷いじゃないか。俺、お前の事好きだったんだぜ？
ーそうそう、ナワーブが強く俺達を思い出してくれたから、ここに来れたのに！Aはナワーブが勝ち取っちまったからなぁ。あいつのどこが良かったんだよ
『え？…なに？』
ーあれ？本当に俺達のこと忘れちまった？
ーまぁ、そうだよな。Aの事は皆で見届けたもんな
ーそれもそうか、俺達の天使は本当の天使様に生まれ変わったんだな
この者達は、何を言っている？
私の人間だった頃を知っている？
ナワーブは、人間だった私と関わりのある人？
ー聞いてくれよ、ナワーブの奴傭兵やめたんだぜ？
ーお前に巻いてもらった包帯、ボロボロになってもずっと巻いて…あ゛あ゛ぁぁ！！
ーナワーブが俺達から離れていった理由はお前…ぐあ゛…ぅ゛……ぁあ゛！！
突然男達が火に包まれた。
苦しみながら、燃えていく。
『待って…、それはどういう…！！』
私の声は届かず…断末魔の叫びをあげて消えてしまった。
『あ…あぁ…』
その後、何が起こったのか記憶にない。気付いたら、ベッドに寝ており…いつも通りの時間に目覚ましで目を覚ました。
『あれ…夢？』
それにしても、リアルで…
左胸が酷く痛んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 30人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朱璃(プロフ) - RENKAさん» 忙しかったのですか？無理はしないようにして下さいね！いつも来て頂いて本当にありがとうございます♡話共々ナワーブ君の推しに刺されないか心配です（汗） (2021年11月30日 8時) (
レス) id: d7c7228678 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - 久しぶりです！最近見れない日々が続いていつの間にか完結していた…。これもとっても面白かったです♪これまた絵も上手すぎる！ (2021年11月29日 10時) (レス) @page23 id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - 朱璃さん» はい！ありがとうございます♡！これから大変なこと色々あると思いますがお互い頑張りましょうね！ (2021年11月16日 11時) (レス) @page2 id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
朱璃(プロフ) - RENKAさん» ありがとうございます♪暖房入れてますし、大丈夫ですよ(*^^*)RENKAさんも風邪にはお気をつけ下さいね♡ (2021年11月16日 9時) (レス) id: d7c7228678 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - 続編おめでとうございます！最近寒くなってきたし尚且つ出産後なので体調に気をつけて下さいね！あ、無理も禁物ですよ！←(馴れ馴れしくｽﾐﾏｾﾝ…) (2021年11月15日 23時) (レス) @page1 id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朱璃 | 作成日時：2021年11月15日 15時
