白8 ページ9
次の日、前日に昼寝までしていた私は予定した時間よりも早くに目覚めた。
朝食の時間までまだあるし、どうしようかな…
気付けば体は自然と食堂へ向かっていた。
「あ、Aさん」
「やぁ子猫ちゃん、今日も美しいね!」
『子猫?おはようございます』
カールさんとアユソさんが朝食をつくっているようだ。聞くところによると、食事を作るのは当番制で、料理が出来ない人達は清掃を当番制で回しているらしい。
「二日酔いとかなってませんか?」
『私は大丈夫です』
「じゃあ、レディはこっちでいいね」
『?』
「ああ、昨夜みたいな日の翌日は…二日酔いメニューを作らないといけないんですよ」
マスクで隠れているが、カールさんは眉間に皺を寄せていて、とても不機嫌そう。そんな彼を、何故かポカンとした顔でアユソさんが見ていた。
「イソップ、お前…Aちゃんとは普通に喋れるんだな?」
「彼女、天使なんですよね?生きてないからだと思います」
『生者が苦手なのですか?』
「はい、まぁ…」
それに関しては追求されたくなさそうな歯切れの悪い返事だったので、そこまでにしておいた。
『何か、手伝えることあります?』
「大丈夫だよ、何ならもう俺と一緒に食べるかい?」
「カヴィンさんは煩いので、Aさんがいいならどうぞ」
「イソップ…相変わらず冷たいな」
この二人はあんまり仲良くないんだな…なんて思っていたら、アユソさんが二人分の朝食プレートを持ってきてくれた。ホットココアが付いていて、とてもいい香りがする。
『美味しそう!』
カールさんが忙しく料理をする様子を見ながら、私達は早めの朝食をとる。
アユソさんは、この荘園で毎日行われている、4対1(たまに8対2)のゲームについて詳しく話をしてくれた。
ハンターか…確か隣の建物に住んでいるとナイチンゲールさんが言っていたな。
もう亡くなっている方々のようだが、私とは随分と違う存在らしい。サバイバーであるこっちの人間よりも遥かに大きく、ゲーム中は容赦なく攻撃してくるとの事。
「Aちゃんは、参加はしないのかい?」
『はい、私は招待を受けて来ているわけではないので』
「そっか、残念だな!俺の縄さばき…見たらきっと惚れるぜ?」
『ふふっ、いつか機会があれば見せてくださいね?』
「おう!」
時間はあっという間に過ぎて、続々と食堂に人が集まってきた。
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朱璃(プロフ) - uruさん» 無常!良いですよね、かっこいいですよね(嬉)!!それにしても傭兵君ってめっちゃ人気なんですね〜♪かっこよくて可愛いから…当たり前かなw (2021年11月26日 9時) (レス) id: d7c7228678 (このIDを非表示/違反報告)
uru(プロフ) - 作者様の推し、分かります( ˇωˇ )ちなみに私は無常が再推しで傭兵が推しです (2021年11月25日 22時) (レス) id: 8bf1a19eb7 (このIDを非表示/違反報告)
朱璃(プロフ) - RENKAさん» うあぁぁ、ありがとうございます!!(嬉)いい子達に育つよう頑張ります〜♡♡♡ (2021年11月15日 15時) (レス) id: d7c7228678 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - 朱璃さんは絶対良いお母さんになりますね!…なんか感動してきた(笑)本当におめでとうございます👏🎉 (2021年11月15日 2時) (レス) @page50 id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - お久しぶりです!それとご出産おめでとうございます!🎉💓出産お疲れ様です!元気にご成長されることをお祈り申し上げますm(*_ _)m (2021年11月15日 1時) (レス) @page50 id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱璃 | 作成日時:2021年10月20日 20時