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その日はお母さんに車で送られて学校に来た。
靴箱の場所も、教室も知らないまま私は職員室に入る。
「飛鳥ー、久しぶりやんなーどや記憶は戻ったか？」
応接室のような場所に通されて、すぐに馴れ馴れしく近寄ってくる背の高い男性。
昨日予習した交友関係によれば、担任田辺先生。。
情報はあまりない。
「えっと、田辺先生」
「えっ！？戻ったん！？」
「ちゃいます、昨日覚えてきてて」
いちいちオーバーリアクションをとる彼は生徒からの人気も高いらしい。
「飛鳥は2年1組やけど、初めは俺と一緒に行こうな」
私を緊張させないように彼は次々と色々な話をする。
正直耳から耳へと抜けていくようなしょうもない話だった。
始業のベルが鳴るとよっこいしょとおじさんのように立ち上がり
「行くか」
教室へ向かう。
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作者名：栗原 | 作成日時：2018年10月7日 19時
