37話 ページ37
それからしばらくお話しして、お料理を食べ終わったから、その日はお開きになった。
結構楽しい時間だったな。
田「ね、Aちゃん。昨日は楽しかった？」
、え？
「なんで知ってるの？」
田「きょもがグループラインで自慢してた。楽しかったって。」
楽しかったならよかった。
「私も楽しかったよ。、」
田「それはよかった。俺たちと食事会行った時はツンツンしてたのにね。Aちゃんもきょもに懐いてるよね。」
私が？、いやないない。
「変なこと言ってないで早くご飯食べちゃってください。次はライブの衣装合わせなんで。」
田「俺あんまりこだわりないんだけどね。俺っぽければなんでも。」
「でも、メンバーさんに会えるのは嬉しいんじゃない？」
田「まあ、それはね。」
仲良いもんね。いいな。わたしにはそういう仲間みたいな人いないし。
Prrrrprrr
「あ、すみません、。もしもし。」
竹「あ、チーフ。竹下です。」
竹下さんは私が前の部署にいた時の同僚。
久しぶりに声聞いたな。
「どうかしました？」
竹「サーバー落ちてピンチなんです。助けてください。」
すごい緊張感。
後ろで電話がなったり、人がバタバタしているのを感じる。
「原因はなんですか？」
竹「それがわからないから困ってるんです。」
あらら。自分の担当部署だったら間違いなく徹夜を覚悟する感じだ。
この後衣装合わせで事務所に行くから、事務所のネットワークからリモートで入ればいけないこともないか。
衣装合わせしてる間は、暇だし。
「後45分後ならリモートで入れます。」
竹「お願いします。じゃあ。」
相当焦ってるな。
田「なんかあった？」
「前の部署の人からでした。気にしないでください。」
田「そっか。よし、Aちゃんが行けんなら、移動しよう。」
「うん。」
ー松村sideー
ライブの衣装合わせで、事務所に行くと、もう既に樹が来ていて、樹つきのAさんはその場にはいなかった。
昨日、京本がご飯に行ったって言ってたのを聞いて、すごくモヤモヤしたから、このモヤモヤの正体を知るために俺も一回ご飯に誘いたいと思ったんだけどな。
松「おはよ。樹、Aさんは？」
田「あれ、さっきまでそこにいたんだけどな。なんで？何か用事？」
いないのか。ちょっと探してこよう。
松「なんでもない。ちょっとトイレ行ってくる。」
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作者名：かなこ | 作成日時：2022年11月12日 11時
