俺はあんたに恋した哀れな人間【探偵チームKZ事件ノート】

そんなわけ ページ4

『悲しそうな顔だぁ？そんなわけねぇだろ。』


俺がそんな顔するわけない。


彩「何でそんな顔するの？何か抱えてるなら、話して？」


『んなこと、言うわけねぇ。大体、んでおまえに言わねぇといけねんだよ。』


あいつは言った。


彩「ごめんね、もうそんなこと言わないから。」


これでいい。


『ああ、もう2度と話しかけんな。』


そしてあいつは何処かに行った。


『あのクソ野郎…んだよ、何でおまえが俺を引き取ったんだよ…』


そんなことを言っていた。


誰かが聞いていたとも知らずに。


〜10分後〜


そして今に至る。


ガラガラ


保健室の戸が開いた。


誰かが来た。


まあ、俺には関係ない。


「瀬戸君、いる？」


あいつかよ。


立花彩。


『んで来たんだよ。くるんじゃねぇよ。』


彩「私、さっき聞いたの。瀬戸君が言ってたこと。」


さっきって、非常階段のとこで言ってたやつか？


彩「あれは、どういう意味？」


しつこいな。


俺の苦労が水の泡になる。


話すか。


もう、臆病な俺には負けない。


『しょうがねぇ、来いよ。今度は何もしねぇから。』


あいつは何でこんなに俺を信用できるんだよ。


調子狂うな。

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