声は ページ24
彩「瀬戸君…ごめん、私の所為で…」
目の前は暗い。
声は聞こえるのに、周りが全く見えない。
コンコン
ノックの音が聞こえた。
「失礼します。」
多分、誰かがここにきたんだ。
「立花さん、それに立花さんのお母さん、瀬戸さんは意識不明です。今は、頭蓋骨を骨折しています。幸い、脳に損傷はありませんでした。そして、右足と胸骨を骨折しています。」
俺は、どうなってるんだ?
「そうですか…瀬戸君、彩を助けてくれてありがとう。…聞こえないわよね。」
ここは、病院か?
_________________________________________________________________________________
それから毎日、立花は見舞いに来た。
1カ月だろうか。
ずいぶん長いな。
まあ、大半は寝ていたから、そんなに長くはなかった。
彩「瀬戸君、早く目を開けてよ。みんな心配してるんだよ。」
俺だって早く目を開けたいよ。
彩「それにね、私、瀬戸君のことが好きなんだよ。助けてもらったとき、やっと気付いたんだよ。なのに、何で…」
あいつ、俺のことが好きって言ったよな。
諦めたってのに、何でだよ。
それから何分経っただろうか。
立花はまだ帰らない。
すると、目の前が明るくなった。
真っ白な天井のようなものが見えた。
『ん、なんだ?』
彩「瀬戸君!」
立花の顔がすごい勢いで俺の目の前に出てくる。
『あんた、ずっといたのか?』
彩「うん、そうだよ。目が覚めてよかった!私を助けてくれてありがとう!」
『ああ。』
そしてナースコールを押す。
俺の口元には、呼吸器がつけられていた。
ガラガラ
「どうされました?…あ、瀬戸さん、目が覚めたんですね!すぐに先生をお呼びしますね。」
そう言って看護師さんは出ていった。
起き上がろうとすると、右足に痛みが走る。
『ってぇ。あ?俺、骨折してんのか?』
ガラガラ
「失礼します。瀬戸さん、目が覚めましたね。よく聞いてください、あなたは骨折しています。頭蓋骨と右足と胸骨です。ですが、頭蓋骨と胸骨は完治しました。右足は完治するまであと1カ月は必要でしょう。明後日から学校に行けますよ。」
『はあ、そうですか。』
彩「よかったね!」
「では、失礼しました。」
そう言って先生は部屋を出ていった。
『おい、俺、電話するからスマホ取ってくれ。』
彩「あ、うん。」
まず、父さんに電話する。
父「俺。」
『父さん、久しぶりですね。Aです。』
13人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
K - 草生えるさん» 更新したんですね!面白かったです! (2019年9月24日 20時) (レス) id: 70bbe6910f (このIDを非表示/違反報告)
草生える - Kさん» どうもありがとうございます!本当に感謝です! (2019年9月24日 1時) (レス) id: 133f02566f (このIDを非表示/違反報告)
K - 草生えるさん» めっちゃ小説面白いので文才ないなんて有り得ません! (2019年9月23日 20時) (レス) id: 70bbe6910f (このIDを非表示/違反報告)
草生える - 文才なんてものないですよ。 (2019年9月23日 12時) (レス) id: 133f02566f (このIDを非表示/違反報告)
K - 草生えるさん» やっぱりめっちゃ面白いです!文才分けてください.......(´;ω;`) (2019年9月23日 10時) (レス) id: 70bbe6910f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:草生える x他2人 | 作成日時:2019年8月24日 22時