俺はあんたに恋した哀れな人間【探偵チームKZ事件ノート】

癒し ページ21

『ただいまー』


タッタッタ


もふが走ってきた。


『ちょ、やめろって！』


もふは今、俺の足の周りをクルクル回ってくる。


毛が足に当たるからくすぐったい。


やっぱ1番の癒しは、もふだな。


手に持っていたカバンを肩にかけて、回っているもふを捕まえる。


『ほら、早くリビング行くぞ。』


そしてもふを片手に持ってリビングに行く。


カバンともふをソファーにおろして手を洗う。


洗い終わると、カバンを片付けてもふを持ち上げる。


『もふ、おまえさ、毎日俺の足に寄ってくるけど、飽きないのか？……まあ、聞いても分からないか。』


もふを少しの間、抱きしめていた。


もふもふであったかいから。


その後、風呂に入った。


何か、軽く夕食を作ろうかと冷蔵庫を開ける。


嘘だろ…


たったの1週間くらいで、もう中が空だ。


多分、あいつが来た時、2人分の食事を作ったからだ。


あの時、ちゃんと冷蔵庫の中を確認しておけばよかった。


今は6時30分か。


この時間にコンビニに行っても、弁当は大体売り切れてるしな。


かといって外食とかは嫌だな。


風呂入り直せばいいか。


『もふ、俺、少し家空けるな。だからこれ食っとけ。』


そう言ってもふのゲージの中に餌を置く。


ここの近くといったらそばかファミレス。


そばはあんまり好きじゃないし、ファミレスは騒がしいからな。


まあ、距離はそば屋の方が近いからな。


多分、自転車で10分くらい。


とりあえず財布を持って自転車が置いてある所に行く。


そばでいいか。


そして自転車に乗る。


最近、少し寒くなってきた。


寒いから、少し早くペダルを漕ぐ。

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