純粋無垢な終焉を 2 【D.Gray-man】 (ページ39)

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モニュメントが開き、辺りを強い風が包む
僕らが苦戦していた伯爵はあっさりあのモニュメントの中に吸い込まれていってしまい

ついでにジャスデビに掛けられていた目隠しが解け、奴らの姿を捉えた

右手を強く握りジャスデビの元へクロウリーと共に飛ぶ
絶対、許さない

「「見っえったぁっーー！！！」」

男2人分の拳は油断していた双子には大変よく効くだろう
本棚に突っ込んだ衝撃でバラバラと本が落ちてくる

「おい…なんで左手でやらなかった」

クロウリーが深い息を吐きながら聞いてくる

「爪が邪魔で握れないんですよ…Aを殴った分をまず返したかったんで…とりあえず、」

「「スッキリした」」

見えたこと、相手を捉えて攻撃出来る事がこんなにスッキリするなんて体感しなきゃ分からないことだった…二度とごめんだけど

「ふん、わけのわからん手品には手こずったが所詮こいつらは簡単だ…餓鬼共め」

僕は軽く頷き、Aとリナリーへ身体を向ける

「A！大丈夫ですっ
『平気』 …あれ？…案外ケロッとしてる…」

あぐらをかきながらすんなり起き上がるAを見て思い出す

「背中の火傷は？脇腹、血が滲んでるじゃないですか！！全然平気じゃないでしょ！」

『背中はもういい、それより早くリナリーを出して』

良いわけがない、あんな火傷を負って無事で済んでいる事が奇跡だ…

「強がらないで下さい、早く処置しないと傷が…」

『いいって言ってんでしょッ！！しつこいなっ！』

聞いた事ないAの突然の大声に目を見開く
それはリナリーも同じだった

「…A…」

リナリーの心配そうな声に彼女はバツが悪そうに顔を背ける

『ほんとに、もういいから…早く次の扉に行こう』

彼女の触れて欲しくない部分に僕は触れてしまったのか…わからない、でも無性にムカついた

心配すらさせてくれない彼女が無性に腹立たしい

溜め息をつき、リナリーを球体から出そうとした時

背後から忌々しい殺気を感じる…

「ガキガキってマジナメてね…？」
「ゲームはやめた…マジで消しちゃうわ」

そう呟いた双子はユラユラと立ち上がる
空気がグッと重くなった

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