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「ホールハンズに父からゲスト出演して欲しいとメッセが届いたんだが.....」
「でも北斗くんのお父さんさんって今.....」
「氷鷹くんのお父さんは今海外だよね」
うんそうだ、海外にいる。まあなりすまし説が濃厚か。それよりも......
「そう言う重要なこととは早く言って欲しかったなぁ」
と目を細める。
「す、すまん......」
こんな顔されたら許してしまうじゃあないですか。もう......
「おいおい北斗......本題はそこじゃあないだろ?」
「む......そうだった」
「もーホッケったら〜」
「そうだよ、氷鷹くん〜」
と2人は北斗くんの頬を突く。
「うるさいぞアホコンビ」
「「え〜」」
Trickstarのいい点は周りの空気を変えられる点。アイドルとしては素晴らしい才能だが今はやめてくれ、と心の奥底から願った。
「ごめんな、アホどもが。ライブに来ないか?って聞こうと思っててさ。一応、何かあったら困るし、それに気分転換にならないかなと思ってさ。ライブに、聞こうとてくれないか?」
なんて頬を掻いている。なんだかとても断りづらい。プロデューサーとして元々断るつもりはなかったが、なんだか悪いことをした気分になる。
「そういえばさ、ライブっていつから始まるの?」
腕時計を見た真緒くんがあ、という。
「......あと15分」
静寂の間が訪れる。
あ、そう言えば着ているのユニット衣装だな〜なんて能天気なことを考える時間をくれた。
会場が近いとはいえ、急がなければ。スタッフさんもトリスタのライブ馴れはしていると思うけど!ど!
「俯いてそうしたの?」
とどこからかひょっこり現れた能天気なスバルくん。
急ぐよと言いながら彼らの服を引っ張る。私の力じゃあんまり引っ張れていなかったけど。
1年前の自分に少し怒りたくなってくる。もうすぎてしまったことは仕方ないのだろうけど、やっぱりあの時トリスタのプロデュースを受け持ったことを少し後悔した。
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作者名:月海 | 作成日時:2020年10月17日 20時