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横から3人が出てくる。多分Crazy:Bのメンバーだろう。それしか考えられない。目を凝らしてみると、一人はニキさんだった。他の二人は知らない。あんずちゃんに聞いてみたら、一人は桜河こはく、もう一人はHiMERUというらしい。あんずちゃんは春にcrazy:Bのメンバーと会っていたらしい。言おうと思ったらAちゃん何か考え事してるみたいだったから言えなかった。と言われてしまった。ごめんなさい。



「ぎゃはは!邪魔だっつってンだろ、お耳がついてねェのか⁉」

と燐音さんは晃牙くんを蹴飛ばす。

「大神くん......!」
「晃牙くん......!」

あんずちゃんと同時に叫ぶ。
怪我していないだろうか?ぱっと見大丈夫そうだ。安心した。


UNDEAD......いや零先輩はcrazy:Bに対して何もしなさそうだ。まぁ多分最善策だろう。暴走したトラックにわざわざ突っ込むようなものだ。小説よろしく異世界転生をお望みなら止めはしないけれど。


「皆さん。お久しぶりです、HiMERUです。ご存知でしょう?しばらく皆さんの前に姿を見せられず、大変申し訳ありませんでした。けれどご安心を______いつだって、HiMERUはファンの皆さまを愛しています♪」


HiMERU......知らないな。男性アイドルについては夢ノ咲に入る前は全然知らなかったし、夢ノ咲に入学した後も聞いたことがない。
自信満々だから有名な人なのかもしれない。


「はいはい!アイドルですらないひとはこういう場合、どうすればいいんですかね?」

「あぁ?俺たちのなかまになった時点でてめェもアイドルなんだよ、ニキこの野郎......。グダグダ言ってっと、てめェの職場を爆破すンぞ?強制的に失職させて、アイドルしかできなくしてやンぞ?」

「り、燐音くんなら本気でやりかねない......!やめてっ、せめて迷惑をかけるなら僕だけにして!ひとでなし!」

ニキさんは相変わらずだな、なんて思ってしまった。舞台上で言えるだなんて度胸があるなぁ。


「あぁもう諦めたっ、僕はアイドルっす!本日デビューした『Crazy:B』の椎名ニキっすよ〜、気軽にニキくんって呼んでね!ピースピース☆」


「切り替え早いなぁニキはん、そこも見習わんと。人生是、勉強やわ。良ぇね、刺激と新たな知見が溢れとるわ♪」




「よしよしよぉし、話が綺麗にまとまったところで本格的におっ始めるぜ!落ちこぼれの俺っちたちの、華麗なる逆転劇を!」



私にはこれから何が起こるのか予測できるはずもなかった。

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作者名:月海 | 作成日時:2020年10月17日 20時

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