刹那 -kazu- ページ10
・
n「約束？」
a「そう。約束。」
少し声の上がった相葉さんが、ゆっくり目を細めて。それから大野さんを見る。
a「誰もここから、いなくならない。
…ってゆう約束。」
優しい目は、それでも強くて。
…相葉さんの言いたいことが、分かる気がする。
一瞬眉を歪めた大野さんは、そっと口を開く。
o「そんなの、当たり前だよ？
ここ以外に、帰る場所なんて無いんだから。」
俺たち三人は、どうしようもなく不安だというのに
その俺たちの心情を分かっていながら、大野さんは笑いながら言った。
俺たちを、安心させるように。
a「絶対、約束だからね…？」
少し睫毛を濡らした相葉さんの代わりに、俺も願うよ。
…どうか相葉さんのこの願いを、彼が聞いていますように。
この切実な相葉さんの、…俺たちの願いが、どうか彼に届いていますように。
o「…約束。」
・
・
とっくに夜が更けて、今は俺一人。
なんだか寝付けなくて、けれども部屋に一人で居るのは寂しくて。
さっき珈琲を注いでみたけれど、自分で入れたそれはどうも美味しくなかった。
m「…まだ起きてたの」
聞こえた声に振り返れば、濡れた髪を下ろした潤くんが立っていた。
n「そっちこそ、こんな時間にお風呂？」
m「入るの忘れててさ、」
そんな潤くんは、俺の飲み残したコーヒーをみて苦笑いした。
m「たまには、ね」
n「お、いいね〜」
・
プシュっ、と軽快な音がして、缶ビールをあおる。いつもは珈琲だし、それに潤くんと二人なんて新鮮で。
n「それより俺さ、母さんが"連続殺人事件に巻き込まれた"って二人に言ったっけ？」
さっきの彼の様子を思い出してそういえば、申し訳なさそうに潤くんが笑った。
m「ごめん。それは聞いちゃったんだ。ニノと小杉さんが話してるのを。…それ思い出して、」
n「そうだったんだ。」
m「悪い。」
ほんとに申し訳なさそうに謝る潤くんが可笑しくて、そっとその肩を叩く。
とその時、ふと空気が揺れた。
気になって後ろを振り向くと、小さな影。
m「え…」
n「ちょ、翔ちゃん！？」
うずくまるその影には、赤いカーディガンがかけられていて。
すぐさま駆け寄って、その肩を抱く。
m「冷たい……」
尋常じゃなく震える細い体、熱もなければただただ冷たいこの体は、間違いなく翔ちゃんのもの。
ひょいと抱き上げた潤くんに続いて、その階段を駆け上った。
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ひまわり(プロフ) - ちー♪さん» ありがとうございます（＾Ｏ＾） 本当ですか？！それは本当に嬉しいです；＿； これからも頑張ります！！ (2015年1月3日 19時) (
レス) id: c2fc12ef7b (このIDを非表示/違反報告)
ちー♪(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後には思わず泣いてしまいました・・・これからも応援しています♪ (2015年1月2日 21時) (レス) id: 5698e14306 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - ひまりさん» ありがとうございます、ダラダラと続いたお話を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます；＿； がんばります！！！ (2015年1月2日 20時) (レス) id: c2fc12ef7b (このIDを非表示/違反報告)
ひまり - こんにちは。完結おめでとうございます。とても素敵なお話で、毎回更新楽しみにしてました。新作楽しみに待ってます。これからも応援してます( ´∀｀) (2015年1月2日 13時) (レス) id: 5be1096a86 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 碧李さん» 有難うございます！！！そう言っていただけると、頑張った甲斐があります^_^ 次も宜しくお願いします！本当にありがとうございました（＾Ｏ＾） (2015年1月1日 13時) (レス) id: c2fc12ef7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひまわり
| 作成日時：2014年7月23日 22時
