【stpr】Dark Strawberry Land

＊３２話＊【不慮の事故】 ページ34

私が乗っていたトロッコがゆっくりと動き出した




レールがボロボロだからトロッコは今にも倒れそうになりながら大きく揺れて進んでいく




『ちょ…ちょっと待って…！ジェル！助けて…!!!』




ジェル「A〜！大丈夫〜？」




『「大丈夫」』なわけないでしょ!!!!!!』




なんであんなに呑気なの!?こっちは〇を目前に必死にもがいてるってのに！




そんな私の心配をよそに、トロッコはどんどん進んでスピードをあげていく




ジェル「大丈夫！死ぬことは多分あらへんから！」




『ふざけないで!!!「多分」ってなによ！「多分」って!!!「絶対」って言いなさいよ!!!!』




ジェルからの返答は貰えない、あの関西弁…！




ガタガタ…




『うっ…！』



急に足元が斜めになり、ふらふらとした




駄目だ、立ってると〇ぬ…！




私は落ちないようにイスに座った




すると体が少し後ろに傾いた



えっ…これって登ってる？




目の前のレールが上空へと伸びているのが見えているのに、一人で確認した




そんな状態になるほど私は混乱している




ほんとなら気絶してしまいたい、でも気絶したら落ちて〇ぬ…！




ジェル「あっ…！座るんやったらベルトつけてな！安全性が上がるし、一応ルールやから！」




あっはい、シートベルトつけますね




ってゴラッ!!!




『だから…!!!なんで助けてくれないのっ!!!!』




私は着々と天国へと登って行ってる




この先ってあれだよね？急降下だよね？




あぁ私…ここで〇ぬんだ…んで、あの子供の幽霊みたいにここを彷徨うんだ…




ゴゴゴゴッ…




ガタガタ…




ゴゴゴ…ゴゴッ…




…？何？何の音？




ゴゴッ…ゴッ…




はっ…？




………




音が止まった…？




動きが…止ま…った…？




今…？ここで？




登ってる途中で…？




天を仰いでる状態で？




空中座り90度の状態で？




い…い…！




『いやぁぁぁ!!!助けてぇぇ!!!』




〇にたくない…！こんな所で餓〇なんてやだぁ…!!




ジェル「A！なんで止まってるん!!?」




『こっちの台詞よ!!!ジェルお願い!!助けてぇぇぇ!!!!!』




ジェル「えっなんて〜!!!?」




『た!!!す!!!け!!!てぇぇぇ!!!』




だんだんと喉が熱くなってきた




私はこんなに必死なのに、ジェルはずっと呑気に話していて、私の心にはイライラが溜まっていく




それにここからじゃジェルが何してるのかが見えない、お願いだから助けて…

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