【stpr】Dark Strawberry Land

＊２４話＊【美しい隠し部屋】 ページ26

だってここは…こんなに明るくて綺麗なんだもん…




部屋の天井にはシャンデリアがついていた、さっき扉から漏れてきた光の正体はこれだ




部屋は壁紙が黄色いのか、シャンデリアの明かりが黄色がかっているのか分からないけど、全体的に黄色だった




そして部屋の壁際には、丁寧に棚やテーブルが置いてあった




しかも、全てがクリスタルで出来ているようにキラキラと7色に輝いていて、圧倒された




『ここは…なんなの…？』




部屋に入ってきたるぅとに振り向いて聞いた




きっと私はキラキラとした瞳で、ワクワクした表情をしていたと思う




るぅと「隠し部屋、またの名は僕のお宝部屋です」




『「お宝部屋」…』




ぴったりな名前だと思った




クリスタルのような棚の中には、宝石や貴重そうな本が入っているのがガラス越しに見えて




テーブルの上にも高そうな小物や、花瓶に入った薔薇などが飾られていた




そして壁にはギターが飾ってあったりと、お金持ちのお坊ちゃまが住むようなお部屋




そして何より、このDark Strawberry Landにもこんなに綺麗なものがあるって初めてしった




明るさや美しさからしばらく目を離していたから…




るぅと「ここにあるものはね、全部主様からのご褒美なんですよ」




『「ご褒美」…？』




るぅと「僕が主様のお願いを叶えて、よく頑張ったのご褒美に貰ったんです」




『そうなんだ…』




私はテクテクと部屋をゆっくり歩いて、色々な小物を眺めた




そしてひとつの綺麗な天使の置物の前で止まった




『その主様からのお願いって何だったの？』




天使からチラッと顔だけるぅとの方に向けると、るぅとはまたニコッと笑った




その笑顔を見て、何故か私はその件についてそれ以上るぅとに追求するのをやめた




るぅと「そんな事より、良いんですか？鍵…探さなくて」




るぅとに言われてハッ…！と気付いた




キラキラしたものにうつつを抜かしてる場合じゃなかった…！




『そうだった…！…でも、ここを探すのって良い意味で気が引ける』




もしもこの天使の置物を割ったりでもしてみなさいよ、一生かけて弁償する事になりそう…




るぅと「あぁ…アハッ！別に気にしなくて良いですよっ？好きなように探して下さいっ！」




笑顔のるぅとはそう言って、部屋の真ん中辺りにある椅子に座った




王様が座るような椅子、るぅとの座る姿が様になってるのはこの部屋の持ち主だからだろうな

＊２５話＊【るぅとは…】→←＊２３話＊【小さな扉の向こう】

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