【鬼滅の刃】心が読める…はずなのにな…

無一郎編1/2 【あの不思議な子】 ページ40

夜間警備で蝶屋敷の近くを通った




…？誰か居る…




A「見間違いかな…？」




『何してるの？』




A「きゃあ！」




小さく悲鳴をあげ振り向く彼女




A「えっと…あなたは?」




『先に僕の質問に答えてよ』




僕はゆっくり近づく




会話がしやすい距離まで近寄って『早く』と彼女の顔を見る




A「屋根の上に居たら物音がしたから、様子を見に来ました」




『なんで屋根に居たの？』




A「日輪刀の手入れです…」




『そう…で、君の質問何だっけ？』




A「えっと…あなたは誰ですか？」




『先に名乗って』




まぁ知ってるんだけどね…




A「あっ、ごめんなさい…私の名前は魔美夜Aです」




やっぱりあの子だ、逆光で見えづらかったから少し不安だったけど




魔美夜って名字なんだ…




名字が知れただけで嬉しい…けど僕は落ち着いてるフリをした




『ふーん…僕の名前は時透無一郎』




するとAは驚きながら言った




A「と、時透無一郎!?霞柱様ですか!?」




『そうだけど？なんでそんな驚くの？』




A「あっいえ、その…」




Aは急にうつむき黙り込む




『……』




僕は無言でAの顔に近づく




A「っえ…？」




『やっぱり、逆光でよく見えなかったけど…君あの不思議な娘だ…』




『ちょっとこっち来て』と手を引く




『これで見やすくなった』




A「私を覚えているんですか？」




『うん…僕、忘れっぽいんだけどAの事は覚えてた』




当たり前じゃん…あんなに印象深い子忘れるわけないでしょ…？




僕はまたAの顔を覗き込む




あの赤い瞳を見るために…けど




『………あれ？なんで？』




そこには黄色の瞳があった…




『君…赤い眼じゃないの？』




僕は顔を離し首を傾げた




『…なんで今は黄色なの？』




A「話すと長くなります」




『話して』




立ち話は嫌だから屋根の上で話すことにした




Aが座ったあと、そのすぐ隣に座った




A「えっと…ですね、突然ですが私の瞳は色が変わるんです」




『うん』




A「自分では反射する物が無いと見られないので確実かは分からないのですが、感情によって変わるんです…」




『赤色はどんな感情の時なの…？』




A「怒りがあるときです」

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