抱えきれないほどの愛を貴方に【shp】 (ページ14)

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約束、守れないなって思ってた。

約束のこと、しょっぴくんは覚えてる？

小学校の時、しょっぴくんとクラスが分かれちゃって…私がクラスの心ない男子にいじめられたの。君はすごく怒ってたっけ。それから私は男が少しだけ苦手になっちゃって。
しょっぴくん以外の男の人と二人きりで密室にいると過呼吸になってしまっていたんだよね。

そんな私にしょっぴくんが、「じゃあ俺がずっと一緒におるから、もう怖くないやん」って。
だから私はそれに便乗して、「約束ね」なんて。

なんだかんだ言いながらも、そんな小さな約束を破ったことはなかったよね。

私が癌になるまでは。

あの日君を突き放したのは、そうでもしないと君は私に縛られてしまうから。
好きとか嫌いとか、関係なく。
しょっぴくんがどうしたら私から吹っ切れるかなって考えて、そして私自身のタイムリミットが短いことを悟って、しょっぴくんを傷付けた。
大切だからなんて、言い訳にすぎないよね

好きだよ、しょっぴくん。

でもね、私に縛られないで。
ずっと笑っていて。私、しょっぴくんの笑顔が大好きなの。

最後に見るなら、君の笑顔がいい

しょっぴくんに直接想いを伝えることはもう出来ないから、せめて。

せめて、抱えきれないほどの愛情を、貴方に。

あの世でのんびり待ってるから。早く来ちゃダメ。
とりあえず、何か楽しいことを経験して、その話をしてね。聞くの楽しみにしてるから

じゃあ、これが最後。

私を大切に思ってくれてありがとう。
これは多分自惚れじゃないから、私の唯一誇れることだよ。
私と笑ってくれてありがとう。
私と一緒に生きてくれてありがとう。

大好きだよ、しょっぴくん。