六匹 ページ6
『言ったでしょ、かかわるなっ………』
赤「名前!」
『な、何…』
赤「俺の名前」
『赤葦京治がどうしたって?』
赤「ほら。それ。俺、名乗ってないのに知ってた」
『あ、いや…それは生徒手帳を見たからで…』
赤「すれ違いざま拾ったものの中身、見る?」
『…そ、それは…』
赤「見られたくないものだったらどーすんの」
『…落とすのが悪い…ってか生徒手帳じゃん!』
赤「確かに、それもそうだね」
『…ごめんなさい』
赤「別に謝らなくてもいいけどさ。その代わり一緒に帰って?」
『なんでそこまで一緒に帰りたがるのさ』
赤「…なんとなく」
『………困るー…』
赤「ほら、帰ろう」
グッと腕を掴まれ引きずられる。
『んなっ!』
なんだかんだで一緒に帰ることに…
『あんたって馬鹿なの?』
赤「一応赤葦京治って名前があるんだけど」
『…じゃあ、あかーし』
赤「ん、まぁいいよ…俺はなんて呼んだらいいの」
『普通に大神でいいよ』
赤「じゃあ、大神さんに習って、おーかみね」
『なんで伸ばすボーなの』
赤「こっちのセリフ」
『ってか話戻すけどさ。あんた……じゃなくてあかーしさ。普通面倒クセェ奴と関わらないだろ』
赤「めんどくさい?」
『そっ。私退学開けで、ほとんどの人間から面倒クセェって思われてんの』
赤「ああ、そう?」
『普通クラスで浮きたくなかったらそんなやつほっとくよ』
赤「んー…」
あーもー…
なんでそこで悩むのよ。
普通にめんどくさいって言えよ…
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作者名:高嶺紺 | 作成日時:2017年3月7日 0時