番外編 ページ43
〜夏祭りに行きたい!〜
任務の帰りの事だった。
思ったより早く交渉がまとまり、やっと日も暮れようかという時。
「まま、早く! 夏祭りはじまっちゃう!」
「待って、ママ早く歩けないから……」
私達の近くを幼い子供と母親の二人連れが通り過ぎて行った。
私はそれを思わず目で追ってしまっていた。
夏祭り……。そういえば雑誌でもデートスポットと紹介されていた気もする。
ご主人さまと行けたら素敵なのだろうけれど……。
「どうしたのA。早く帰るよ」
「はい、ご主人さま」
ご主人さまはお疲れだろうし、無理を云ってはいけない。
私はご主人さまに手を引かれる儘、家に帰った。
「さあ、A、好きなのを選んでいいよ!」
家に帰り、私は唖然とした。
家にはいつ用意させたのか大量の浴衣がかかっていて、好きな物を選べという。
「……これはどういう……」
「夏祭り、今日でしょう? Aと行きたかったのだよね〜。その為に今回の任務も早めに終わらせたのだし」
ご主人さまの言葉に心が熱くなるのを感じた。
ご主人さまも私と同じお気持ちだったのだ。
「……ありがとう、ございます!」
「うふふ、いいのだよ。それより早く浴衣を選び給え。どれを着てもAには屹度よく似合うから私では選び切れないのだよ」
さらりと恥ずかしい事をおっしゃるご主人さまに赤面しつつ、私は浴衣を選んだ。
「こ、れが……いい、です」
「おお! 流石私のAだね!早速着てみよう! 服を脱ぎ給え!」
……ん? 私の思考が停止した。
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滓跂(プロフ) - 知りもせずに余計なことを言ってしまい、大変御迷惑を掛けました。御免なさいm(_ _)m (2017年8月12日 9時) (レス) id: 33d499f1b1 (このIDを非表示/違反報告)
徒長(プロフ) - 滓跂さん» 小説の説明にも書きましたが、検索避けです。コメントありがとうございました。 (2017年8月12日 8時) (レス) id: f4aa93743b (このIDを非表示/違反報告)
滓跂(プロフ) - あの、大宰さんじゃなくて太宰さんじゃないんですか? (2017年8月12日 7時) (レス) id: 33d499f1b1 (このIDを非表示/違反報告)
さらん(プロフ) - 私も主人公の過去編お願いします! (2017年7月30日 17時) (レス) id: 2cee163366 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 主人公の過去編お願いしますm(_ _)m (2017年7月26日 18時) (レス) id: 2eda603fc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:徒長 | 作成日時:2017年7月8日 20時