首輪が4つ ページ5
「おはようございます、りゅ……芥川さま」
「ああ、それより太宰さんは?」
「ご主人さまは出張で御座います」
そう、ご主人さまは出張で北の方へ行って仕舞われた。
本当はAも連れて行きたい、とご主人さまは云って下さったが、色任務である事に加え、今回協力して下さる偉い方が女好きであるので断念したとの事。
寂しい、と素直に伝えれば色任務と云っても決して体は使わないし、口付けもしないと約束して下さった。
「む、そうだったな。代理はA……月宮が務めるのか?」
「はい、精一杯やらせて頂きます」
「それでは早速だが、この書類に目を通してくれ」
「はい、芥川さまはどうなさるのでしょうか」
「僕は任務がある。先日滅ぼした組織の残党が仲間の居場所を吐いた。其れを潰しに行くのだ」
「かしこまりました。呉々もお怪我のなさいませんよう」
「分かっている」
ご主人さまが出て行かれる時のように深々と頭を下げ、見送った。
私はご主人さまのご命令でご主人さま不在の時は基本的に首領の言う事を聞く事になっているが、ご主人さまからの直接の命令でない為力が充分に発揮出来ないのだ。
芥川さまのお力になれない事が歯痒い。
そんな事を思っていても仕方がないので芥川さまから渡された書類に目を通し始めた。
ご主人さまがいらっしゃる時からこの仕事はよく任されていて得意だった。
褒めて頂いた時の事を思い出して心が熱くなる。屹度良い子で待っていればまた、ご主人さまが褒めて下さる、そう思って仕事を進めた。
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滓跂(プロフ) - 知りもせずに余計なことを言ってしまい、大変御迷惑を掛けました。御免なさいm(_ _)m (2017年8月12日 9時) (レス) id: 33d499f1b1 (このIDを非表示/違反報告)
徒長(プロフ) - 滓跂さん» 小説の説明にも書きましたが、検索避けです。コメントありがとうございました。 (2017年8月12日 8時) (レス) id: f4aa93743b (このIDを非表示/違反報告)
滓跂(プロフ) - あの、大宰さんじゃなくて太宰さんじゃないんですか? (2017年8月12日 7時) (レス) id: 33d499f1b1 (このIDを非表示/違反報告)
さらん(プロフ) - 私も主人公の過去編お願いします! (2017年7月30日 17時) (レス) id: 2cee163366 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 主人公の過去編お願いしますm(_ _)m (2017年7月26日 18時) (レス) id: 2eda603fc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:徒長 | 作成日時:2017年7月8日 20時