>>55 ページ16
side→有栖川
気付けば私は緑谷を強く抱きしめていた
「有栖川さっ!?」
「ごめ、ごめん…ごめんなさい…
私、何もできなかった…」
充満する血の香りが私の心を強く抉っていた
フラフラして顔が真っ赤の緑谷を支えるつもりが
私は緑谷に縋って泣いていたのだ
「えっと…」
「ほんとにごめん…私治癒使えるのに
緑谷に使えない…悔しい…どうしてこんな…」
やくたたず
その言葉が私を埋め尽くす
しかしそれを払うように緑谷は私を抱き締め返してくれた
「大丈夫、有栖川さん…ね?」
「ん…ごめん…ありがとう…」
緑谷から離れ
私たちは森の方を見た
「まだやらなきゃいけない事がある…」
そう言って緑谷は私たちに説明するように
そして自分に言い聞かせるように言葉を発した
そして最後に洸汰くんを見て言った
「君にしか出来ないことがある
森に火をつけられてる
あれじゃどの道閉じ込められちゃう
分かるかい?
君のその個性が必要だ
僕らを救けて
さっきみたいに」
:
私は洸汰くんを抱えて岩山を降りた
緑谷は走って相澤と爆豪を探しに行った
私も燃えている方へ急ぐ
「な、なぁ…」
「ん?」
「お前も…ありがとう
救けてくれて」
「…私も」
「?」
「ありがとう、洸汰」
「〜っ!!?」
「?顔赤いけど…」
「うるせぇ!!」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無(プロフ) - もちさん» ありがとうございます。コメントを読んでいたらいつの間にかガッツポーズしていました…。(笑)とっても嬉しいです!!頑張ります!! (2018年7月3日 18時) (
レス) id: 0fdfaa66b3 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - コメント失礼します……。読み進んでたらいつの間にか泣いてました。びっくり。いいお話をありがとうございます。この作品大好きです！更新頑張ってください！楽しみに待ってます！！ (2018年7月3日 14時) (レス) id: 8b19b439f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：名無 | 作成日時：2018年4月1日 6時
