溺れる―4― ページ4
ある日、乱れた制服のリボンを整えるAに問いかけた
赤「本当はまだ慣れなくて怖いくせに、なぜ嫌がらないんだ」
俺が突起物を入れようとすれば、Aの顔が一瞬歪むのを見逃さなかった
経験が浅いのだから無理はない。でも、俺を受け入れようとAは意地を張る
『す、好きだから……赤司くんのこと』
Aは照れくさそうにそう返した
赤「俺がただ、道具としか思っていなくても受け入れるの?それとも、何でも言う事を聞くって約束を律儀に守っているの?」
『私の片想いだから、道具でもいいよ。あと、赤司くんとなら、約束も守るよ』
赤「……俺は茉莉花に加担もしなければ、Aを助けもしない。そんな俺のどこを好きになったっていうんだ」
『えっとね……最初は一目惚れだったの。綺麗な顔立ちだなって思って……。それに赤司くんは私と違って強くて、真っ直ぐで、人気で、優しいから……』
赤「俺が優しい?本気で言ってるの?」
『?優しいよ……?』
俺は小さく溜息をついた
顔だけで寄って来る女子には嫌気がさしていたけど、なぜかAの好意はすんなり胸の中に溶けた気がした
でも、俺が優しいって?俺がいつAに優しくしたっていうんだ?
赤「俺はAのこと、何とも思ってないよ?」
そう言ってやると、Aは弱々しく微笑んだ
赤「どう?これでもまだ俺を拒絶しないの?」
『うん……しないよ』
赤「Aって……本当に惨めだね」
俺はまたAにキスをする
*
NO side
茉「ねぇ、最近どうして赤司昼休みいないの?」
ある日の昼休み、学食を食べ終えた茉莉花が不機嫌そうに呟いた
桃「な、なにしてるんだろうね」
一緒にいた同じ部活マネージャーの桃井さつきが、茉莉花のご機嫌を窺いながら相槌を入れる
いつも仲の良い一軍バスケ部、通称キセキの世代と呼ばれている彼らと、マネージャーの茉莉花と桃井さつきは毎日の学食を共にするのが日常
それなのに、ご飯を食べ終えるとさっさと席を離れる赤司の行動に茉莉花は気に食わずにいた
茉「緑間、何か知らないの?」
緑「俺は何も聞いていない」
茉「黄瀬は?」
黄「さぁ〜?俺も知らないっス」
茉「何よ、役立たず」
青「赤司が何してようが勝手だろ?放っておけよめんどくせぇ」
青峰のデリカシーのない言葉が更に茉莉花の機嫌を逆なでする
茉「もういい!私先に教室戻るから!」
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オタク達の味方 - お願いします!!どうか!どうか!続きをください!!一生のお願いです!! (2021年8月20日 13時) (レス) id: 08c93ec232 (このIDを非表示/違反報告)
るるるs - 続き気になる…更新されないのかな? (2020年9月11日 9時) (レス) id: 7f6b75982b (このIDを非表示/違反報告)
なな@アンナ天使(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!もう見れないのかな…頑張ってください!! (2020年5月20日 19時) (レス) id: e248d88fc2 (このIDを非表示/違反報告)
いちぴ - 大分たっていますが、最新お願いしたいです (2019年10月30日 1時) (レス) id: 9cde7eefe3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん | 作成日時:2019年2月4日 23時