俺は昨日の君に溺れる【黒子のバスケ】

溺れる―1― ページ1

赤司side


俺のクラスにはいじめがある




「うわ汚なっ、近寄んないでよ！」

「同じ教室とかあり得ないよね〜」

「さっさと死ねばいいのに、ね？茉莉花」


茉「本当に、なんでまだ学校に来てるか不思議〜あははは！」




いじめの主犯格、月城 茉莉花

華やかな容姿をしている彼女は俺の所属する男子バスケ部のマネージャーで、少し性格がキツイところが目に付く



そして、いじめられることに何も抵抗しない謎の転校生、三雲 A




中学2年生になると同時に転校してきた三雲は、なぜか茉莉花の気に障ったらしく早々いじめられるようになった

去年ターゲットにされていた女子が転校してしまったから……タイミングが悪かったとしか言いようがない




黄「あー、また茉莉花っちやってるっスねー、飽きないなぁ」


茉「だって楽しいじゃん！それに三雲さん、何にも言わないし！」


緑「ﾌﾝ､静かにしろ、気が散る」


茉「緑間は固いなぁ、ねぇ、赤司はあの子のことどう思う？正直つまんなくない？」




俺はちらちと窓際に佇む三雲に目をやるが、すぐに手元の本に目線を戻した




赤「……俺には理解できない」




いじめられる方が悪いとは言わない

でも、何も抵抗しない三雲を見ていると、なぜか嫌悪感が生まれる


前に一度、いじめられている三雲と目が合ったことがある

目で"助けて"と、言われたような気がした

でも俺はそれを無視した


嫌なら自分で何とかすればいい

俺が手を焼かす理由もない

俺には俺の生活がある

俺には……関係ない




黄「赤司っちも結構ドライっスよね〜！三雲さん、顔は可愛いの勿体ないって言うか」


茉「何？黄瀬ああいうのが好きなわけ？」


黄「例えばって話っスよ。俺はあぁいう何考えてるか分からない人、苦手っス」




聞こえる悪口

実のない会話

三雲は……なぜ学校に来ているのだろう

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