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「先生、いい加減にしてください
私そろそろ怒りますよ」
「えっ......？」
Aはルーピンの前に回り込むと
そのネクタイをグイッと引っ張った
急に近くなった距離に驚き
慌てて身体を離そうとするルーピン
「私は、先生のことが、好きなんです」
ゆっくりと、まるで子供に言い聞かせるみたいに
Aはその翠の瞳を見つめて言った
「嬉しいなあ、ありがとう。」
「そうじゃなくて！」
首を傾げたルーピンに
もう駄目だと頭を抱えたくなりながら
Aはネクタイから手を離す
一体どうすれば伝わるのだろうか
どう言えば分かってもらえるのだろうか
「先生としてじゃなくて
男として好きなんです
ルーピン先生、ではなく
" リーマス･ルーピン ''が好きなんです」
きょとん、と
呆気にとられた顔でAを見つめるルーピン
けれど徐々に言葉の意味を理解したのか
その顔はあっという間に赤く染まった
「A、君は、今なんと.......言ったんだい？」
「ルーピン先生じゃなくて
男であるリーマス･ルーピンが好きだと、
そう言ったんです」
恋愛経験が全くないのか
はたまた告白されたことがないのか
ルーピンはAに背を向けて
その動揺を隠すように棚の片付けを始める
「ねえ、先生
聞かなかったフリしないでくださいよ」
「私は何も聞いていない。」
「うそ」
明らかに動揺しているその後ろ姿が可愛くて可愛くて
棚に逆さに置かれた模型を
Aはクスッと笑うと元に戻す
「先生？」
「大人をからかっちゃダメだよA。」
「私の事まだ生徒だと思ってるでしょ？
もう立派な大人ですよ」
棚を片付けるルーピンの大きな手に
Aは自分の手を重ねその動きを止めた
「だから、ね、先生
っていうか、リーマス？」
自分のファーストネームを呼ばれたことで
鼓動はどんどん早くなる
初めてのその感情にどうしていいか分からず
ルーピンは目の前にいるAを
顔にかかる髪の隙間からちらりと見た
「A、少し私から離れてくれないか。」
「えー嫌です」
昨日まではただの可愛い元教え子、だったのに
優秀な助手、ただそれだけだったのに
「リーマス、貴方が好き」
気付けばいつの間にか
近付いてきた唇を、その愛を、
ルーピンは戸惑いながらも受け入れていた
You stole my heart
はずれた恋の天気予報
この心を奪った君は、きっと太陽
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usagi(プロフ) - 十和子さん» 十和子様、初コメありがとうございます。切ないお話よりも甘いお話の方が需要があると思っていたので、何度も読んでおられると聞いて書いてよかったなと嬉しく思っております。連載の方にも目を通して頂けているようで；；これからも作者共々よろしくお願いします＊ (2020年5月10日 23時) (
レス) id: ea4cc15c20 (このIDを非表示/違反報告)
十和子(プロフ) - 初コメ失礼します！！usagiさんの小説すごく面白く、いつも楽しみに読ませていただいています！！連載ももちろん好きなのですが、短編の勿忘草をあなたにが特に好きで何度も読んでいます！！トンクスが絡むと切ないお話になって本当大好きです！これからも応援してます (2020年5月10日 22時) (レス) id: 178ca6d29c (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 木下さん» コメント有難う御座います。ご期待に添えるよう頑張ります＊ (2020年1月22日 12時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
木下 - 初コメ失礼します！続編とても嬉しいです！楽しみにしています！頑張ってください！ (2020年1月21日 22時) (レス) id: 2d49427796 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 名無しさん» 此方と致しましては、指摘された内容に関しては注意事項に記載しており、こんな展開があればいいな、といった気持ちで書いておりましたのでそれにより不快な思いをされている方がいる事は考えていませんでした。貴重な御意見有難う御座います。 (2020年1月19日 20時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2020年1月9日 19時
