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「凄い？どうして？」
「僕だったら耐えられない。ただでさえリリーに奴らから守られるのは嫌なのに。だって、余計なお世話じゃないか。自分の身くらい自分で守れる。女の手なんか要らない。」
「じゃあ君は彼女達は弱くて、強い者に守られる存在だと、そう思ってるの？」
「当たり前だろ。お前は違うのか？」
「彼女達は強いけど、弱さも持ってると思うんだ。それは僕達も同じ、だから守られることは情けないことなんかじゃないし大切な友人が傷付いているところなんて誰も見たくないよ。だから庇うんだ。弱いから庇ってるんじゃない。」
完全に黙りこくってしまった彼を見て、直ぐに言い過ぎてしまったと後悔した。眉間に刻まれた縦皺が彼の機嫌が悪くなったことを教えてくれる。でも、僕は間違ったことを言ったとは思っていなかった。セブルスは自分が弱いからエバンズが自分の事を守っている、守られている自分は弱くて情けない人間だと思ってる。でもそれは違う、彼女にとってセブルスは大切な友人の1人だ。友人が傷付けられているのを黙って見ていられないだけなのだ。
「お前みたいな考え方ができてたらな、少しは良かったのかもな。もう遅いよ。」
「何が遅いの？」
僕の問いかけに彼は答えなかった。代わりに持ってきた本を開いてそれを読み始める。けれど本の内容なんか、1ミリも頭に入っていないように見えた。それから暫く、僕は彼と話すことは無かった。単純に忙しかったからだ。Aが動物もどきを習得してジェームズ達は大騒ぎ、シリウスなんかぬいぐるみ人形みたいな猫になる彼女を気に入りすぎてしょっちゅう変身させて遊んでいたし僕達はそれに付き合わされた。だから、セブルスが何に悩んでいたのかあの時何を考えていたのか結局僕には分からなかった。分からないまま時が流れた。
でも、不思議とまた彼と話せる気はしていた。図書館に行けば彼はいつでもそこに居たし、逃げも隠れもしなかったからだ。
これが、僕とセブルスの4年間のお話。ジェームズ達はこの事を知らないから(Aは知ってるけど)、知ったらきっと僕は仲間でいられないだろうなと思う。だから絶対に彼らに話すつもりはなかったし、セブルスも僕と仲良くしていることを他の人に話す様子は無かった。こうして、一部を除いて誰にも知られることなく僕達は交流を深めていったのである。
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usagi(プロフ) - 哀羅さん» 哀羅様。はじめまして、コメントありがとうございます。ルーピン先生とても魅力的な方ですよね.......その魅力をどうやって文字に起こすか、常に考えながらこの作品を書いております。更新はスローペースですが完結までお付き合い頂けると幸いです＊ (2020年10月27日 6時) (
レス) id: 65ea0692b5 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - お初お目にかかります。ルーピン先生！私も一番大好きな人なんです。嬉しいです！今更ですが、一作目からゆっくり読ませてもらってます。 (2020年10月25日 19時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - つくもがみさん» つぐもがみ様、いつもありがとうございます＊ (2020年2月24日 17時) (レス) id: a60327fc69 (このIDを非表示/違反報告)
つくもがみ - いつも楽しく読んでます！！更新、頑張ってください！！ (2020年2月24日 16時) (レス) id: 5f5a117b2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2020年2月1日 0時
