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「どうして、
そんなに泣いてるんだい?」



その声に驚いて振り返れば
いつものくたびれた笑みを浮かべている彼



「リー、マス……?」

「これは__大惨事だね。」


ルーピンは血だらけの身体に視線を落とす
寧ろこれで生きているのが不思議なくらいだ



「私のせいなの、私が貴方を、
ああ、ごめんなさい」

「人狼の肉を喰べれば、
不死身になれる。」


ルーピンはポツリと言った
Aは慌ててその顔を上げる


「知ってたんだ、ダンブルドアから聞いてね。」

「貴方を喰べるつもりなんて……」

「分かってるよ、だから苦しかったんだ。
私も、その__死ぬのは、怖くて……
でも君の為ならと思ってここに来たんだ。」

「放っておいてくれれば……
貴方はトンクスと幸せになってくれれば、
良かったのに……!」



涙が、止まらない


私は化け物、人殺し、
今こうして彼に触れているのも
本当は許されない存在



「確かに、私はトンクスとの将来を真剣に
考えてた事もあったよ。」

「じゃあ、」

「でも駄目だったんだ、君以外の人が
隣に居るのは考えられない。」


ルーピンは俯いているAの頭を撫で
その顔を持ち上げた
黒みがかった、ブラウンの瞳が
彼女の瞳が、こちらを捉える


「私は化け物よリーマス、」

「化け物だって?違う、君は人間だ、
私の愛しい恋人だよA。」

「でも私は貴方を襲ってしまった、
貴方は死ぬところだったのよ?!」

「その覚悟でここに来たんだ。」


意思のこもった、強い口調に
Aは開きかけていた口を閉ざした
彼の射抜くような視線に
耐えられず思わず視線を逸らす


「私は君が好きなんだ、
これからは何があっても君を守る。
だから___」



Aはルーピンの唇の上に
その長くて細い指を置いた
そして、ゆっくりと首を振る


「私はもう、貴方を傷付けたくないの
リーマス、貴方は幸せになるべきよ」


Aなりの精一杯、
Aなりの精一杯の拒絶だった
彼をこれ以上傷付けない為の
幸せに、なってもらう為の


けれど、


「君が嫌だ、と言うなら私は無理矢理にでも、
縛ってでも、隣に君を置いておくよ。」



彼は、一歩も引かなかった
それどころか寧ろ以前よりも
その声に込められた意思は
固くなったように感じられて__

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usagi(プロフ) - 黒雷さん» そう言って頂けて、作者は嬉しい限りです。最後まで御付き合い下さり本当に有難う御座いました! (2020年2月22日 18時) (レス) id: a60327fc69 (このIDを非表示/違反報告)
黒雷(プロフ) - 物語の最初からイッキ見させて頂きました。ストーリーの長さも丁度よく、とても面白かったです。物語の後半になるにつれて私のよわよわな涙腺が崩壊しましたTT本当にいい作品でした。 (2020年2月22日 16時) (レス) id: ee55560686 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 弐七さん» 最後まで御付き合い頂き本当に有難う御座いました!いえ、こちらの作品で使用しているイラストは私が描いたものではなく、Picrewのlococoで作成したものになります:) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - Emmasakuraさん» 最後まで御付き合い頂き本当に有難う御座いました!2人のその後、ぜひ書かせて頂きます:) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - no nonさん» 最後まで御付き合い頂き有難う御座いました!!2人のその後、いいですね!ぜひ書かせて頂きます*゜ (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:usagi | 作成日時:2019年12月8日 11時

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