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｢んー、人喰い人魚って
調べてもある訳ないよね…｣
｢A…先生？｣
｢あら、ジニー！どうしたの？｣
｢何か探してるんですか？｣
｢人魚、の本を＿＿｣
ジニーは呆気にとられた顔をしたが
すぐに納得したように頷いた
そう言えば、彼女もあの日授業を受けていた筈だ
｢人魚のことなら、確かここら辺の本に…
＿＿＿あった！｣
｢伝説の、生物一覧？｣
ジニーから手渡された本は
分厚くずっしりと重かった
Aはその本を落とさないように
必死にテーブルへと移動する
表紙を開けばそこには沢山の
伝説とされる生物の名前が記載されていて
Aはその膨大な量の文字の中から
人魚を見つけなくてはならなかった
｢マーメイド、マーメイド…｣
｢A先生、310ページ！｣
ジニーが先に見つけてくれたので
パラパラとページをめくる
｢なになに？
えっと、人魚は主に人間の上半身と、
魚の下半身を持つ海の生き物で
とても美しい歌声で歌う＿＿｣
｢その歌声を聴いた船乗りや航海者は
舵を取ることを忘れた結果、船が事故に遭ったり
海中へ引きずり込まれたり
はたまた廃人同然の状態と化して
人魚の住まう島に赴いて
歌を聞く事しか考えられなくなる｣
Aとジニーは本に書いてある内容を
交代で音読していった
しかし、肝心の人喰い人魚の話が出てこない
｢人喰い人魚は＿＿＿｣
｢人喰い人魚は、普通の人魚とは違い
10人の人間を食べることで10年
人間の姿で生き永らえることができる。
もしも10年以上人間を食べず陸にいた場合
その心臓は完全に石化し命を落としてしまう、｣
｢人喰い人魚は共通して
ヴァンパイアのような鋭い牙を持ち
美しいその姿に惑わされ近付いたら最後
生きては戻れない｣
これの、何処が怖いのだろう
人間を食べるというのは
言うなればセイレーンと同じようなものだ
ただセイレーンが人間になれないのに対して
人喰い人魚は人間を10人食べれば人間として
生活をすることが出来るというだけで、
｢これの、どこが怖いのかしら…｣
｢A先生、人喰い人魚に
襲われそうになったことでもあるの？｣
｢まさか、そしたらもうこの場にいないわよ｣
ジニーはその言葉にケラケラと笑うと
再び本に目を落とした
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usagi(プロフ) - ひよりさん» ここまで御付き合い頂き有難う御座います、次章更新まで暫くお待ち下さい：) (2019年11月17日 22時) (
レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - たくさんの更新嬉しいです(^ ^)甘々も最高でしたが次章からも楽しみです！ (2019年11月17日 20時) (レス) id: fc06e52f97 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - no nonさん» 嬉しいです、有難う御座います！今後も御付き合い頂けると幸いです：) (2019年11月17日 10時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
no non(プロフ) - このお話を最近から読み始めたのですが…ホントに面白いです。今までの伏線からどのような展開になっていくのか…気になって気になって仕方ないです。更新楽しみにしてます(*´`*) (2019年11月17日 8時) (レス) id: de80b1f653 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2019年11月16日 0時
