有名イラストレーターは俺の嫁。【urt】

9話 ページ10

『あ、柔軟剤切れた………』

洗濯をしようとしたら、柔軟剤が空っぽになってしまった。洗剤の方も大分残りが少ないから買おうかな。ついでに晩ご飯の材料も買ってしまおう。思い立ったが吉日、洗濯機を回して、外に出ても恥ずかしくない格好に着替える。わっくん起きてるかな、起きてたら一緒に行こう。

『わっくーん？』

うらた「呼んだ？」

『うわぁっ?!いつからいたの?!』

うらた「や、今トイレから出たばっかりだけど。で、何？」

『柔軟剤が空っぽになったから、買い物行こうかなぁって』

驚いた衝撃でバクバクとなる心臓を押さえながら答える。

うらた「荷物持ちならするし、俺も行く。飯も外で食うか。Aが欲しいものも買ってあげる」

『にっ、日用品買うだけで十分だからっ！』

うらた「Aは黙って俺に甘やかされればいーの」

『あいたっ』

んべ、と舌を出しながらデコピンされた。痛い。おでこを押さえながら睨み付けるとケタケタと笑うわっくん。

うらた「ほーら、そんなに拗ねんなよ」

『わっくんのせいだもん』

うらた「はいはい、早く行くぞ」

『高いやつ頼んでやる』

うらた「上等」

まだ家の中にいるのに私の手を引いて歩くわっくんは、やっぱり私よりも何枚も上手。

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