有名イラストレーターは俺の嫁。【urt】

22話 ページ25

ぽけーっとテレビを見ていると何かが足の上に乗ってきた。

うらた｢A？何かあった？｣

所謂膝枕、という状態なのだがこれ体勢逆じゃね？可愛いけれども。

『んー……………』

うらた｢男の膝枕なんて需要ないと思うけど｣

『わっくんだからいいの』

うらた｢………さいですか｣

なんだこいつ可愛い。天使？天使なのか？いや天使だわ。でも俺は胡座だし安定感が悪い。頭を打ってしまったもんなら切腹する。俺が。

うらた｢もしかして眠い？｣

『眠い………。夕べ徹夜した………』

うらた｢布団で寝ろ｣

『や。わっくんと一緒がいい』

うらた｢いや可愛いかよ｣

ぎゅーっと腹回りに腕を回されてなかなか思うように動けなくなってしまった。サラサラの髪を撫でるようにすいてやる。今日はハーフアップのようで小さめのバレッタがついていた。

『わっくんがいっしょにねるならふとんいく』

うらた｢さっきより呂律回ってないじゃん｣

『ねーるーのーー』

うらた｢はいはい、一緒に寝てやるから布団行くぞ｣

渋々と起き上がったAは相当眠いのか目も虚ろでこくり、こくり、と船を漕いでいる。

うらた｢連れてってやるからそのままな｣

『ん………』

抱き上げるときゅ、と服を捕まれた。

『おそろい、うれし………』

そう言えばこの前買ったパーカー着てたな。喜んでるのも可愛い。可愛いの渋滞。
ベッドにAを下ろし、その隣に潜り込むと華奢な体を抱き締めた。

『おやすみ………』

うらた｢ん、おやすみ｣

ひきこもりだからできる、平日の昼下がり。

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