有名イラストレーターは俺の嫁。【urt】

21話 ページ24

うらた｢………………｣

喉が痛い。最近おかしいなとは思ってたけどやっぱり風邪引いたか。Aにはちゃんと教えないと前に風邪引いたときはパニック起こして救急車を呼ぼうとしていた。

『わっくん朝ごはんできたよ？』

うらた｢ｹﾎｯ…っあー、風邪｣

『へ?!えっと、あ！さかたん呼ぶ？』

うらた｢そうして貰えるとありがたい……｣

我が嫁Aは家事全般はこなせるが、看病になると一気にポンコツになる。例えばおでこに保冷剤乗せようとしたり、風邪薬じゃなくて頭痛薬持ってきたり。なので坂田を呼ぶのが一番手っ取り早いのである。

『さかたん呼ぶからまっててね』

おでこに掛かっている髪をかきあげて、何をするのかと思ったら、Aの唇が触れる感覚がした。そして名残惜しそうに俺を見つめたあと、坂田を呼ぶために寝室を出ていった。

・

坂田｢うらさーん、きたでー｣

うらた｢わり、ｹﾎｯ…今喋るのむずいわｹﾎｯ｣

坂田｢Aちゃんは家事するように言っといたから、前みたいな失敗はせんとおもうよ｣

『あの、ご飯、食べる？』

坂田と喋っているとAがやってきた。手に持ったお盆の上には小さめのどんぶりとお椀。恐らくお粥の類いだと思われる。
坂田に手伝ってもらって起き上がるとベッドサイドに食事が置かれていた。白だしが仄かにかおる卵粥。

『…………さかたん、そこの折り畳み机だして、私たちのご飯持ってくる』

坂田｢おん、まかせろ｣

うらた｢お前らもこっちか｣

坂田｢みたいやな。うらさん1人にさせたくないんかもしれんな｣

食事も終わり、坂田が帰る頃には大分気力が戻ってきていたが、少なくとも明日までは絶対安静と言われてしまったのでAに沢山かまってもらおう。

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