＊泣き真似は辞めて下さい ページ45
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案内されるまま店員さんとテヒョンさんに着いて歩く。
しばらくしてカメラ売場が見えた。
「こちらでお待ちください。」
そう言って店員さんは奥の扉に入っていった。
「わー、カメラって本当に沢山ありますね。どれが良いのか全く分からない…。」
TH「ふふ、そう？けどやっぱり気に入ったもの使いたいよね。カメラだけじゃなく何でもそうだけど。」
「んー…カメラ初心者で、値段のこと考えたらこの辺りのカメラが無難かなー…。」
なんてブツブツ言ってる私をテヒョンさんは微笑みながら見ていた。
「お待たせ致しました、ご注文の品です。」
先程の店員さんが手に箱を持って戻って来た。
テヒョンさんも何か買うのかな？
TH「ありがとうございます、確認しても良いですか？」
「勿論です、お出ししますね。」
店員さんが箱から取り出したのは1台のカメラ。
シンプルで高価そうなカメラ。
テヒョンさんはそれを手に取り隅々まで見ている。
TH「…うん、良い状態ですね。レンズも問題ない。これにします。」
テヒョンさんはカメラの状態に満足のようで、ニコニコしながら店員さんにカードを渡し支払いを済ませてしまった。
何も気にせず買う姿を見て、やっぱり世界で輝くアーティストって凄いな…なんてちょっと離れたところで思いながら私はまた並んでいるカメラに視線を戻した。
TH「A！こっち来て〜！」
「え？あ、はい！」
おいでおいで、と手招きしているテヒョンさんの元へ行く。
「テヒョンさんもカメラ買ったんですか？」
TH「うん、買ったの。けどこれは俺のじゃないんだよね。」
はい、とテヒョンさんはその箱を私に差し出した。
「え？」
TH「これはAのカメラ。言ったでしょ、俺が選んであげる！って。勝手に選んじゃった！
俺も同じカメラ使ってるの。同じ方が教えやすいじゃん？」
さも何事もなかったかのようにサラッと言うテヒョンさん。
「まっ、待って下さい！お金っ…！」
TH「ヤー、A。カメラデビューするAへ俺からプレゼント。受け取ってくれないと困る！」
「でも…！」
TH「テヒョンさんからのプレゼント受け取れないの？おー、チンチャ…。」
なんて言って、テヒョンさんは顔を覆って泣き真似を始める。
「あー、もう。分かりました…分かりましたから…。本当に良いんですか？こんな高価なもの…。」
テヒョンさんはチラッと指の隙間から目だけこちらに向ける。
TH「プレゼントなんだけど？」
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ali(プロフ) - lemonyellowさん» はじめまして！初めてコメントいただけて嬉しいです！テヒョンをおじいさまとするのはどうなのかなーと思いつつも、彼は歳をとっても変わらず良い男性だろうなと想像して書き始めました。2冊目も開始しましたが最近話がまとまらず…また更新しますね！ (2021年2月21日 18時) (
レス) id: 5532d430b0 (このIDを非表示/違反報告)
lemonyellow(プロフ) - はじめまして。おじいさまなテヒョンさんを想像しつつ、2人の素敵なお話に、夢中になって最後まで読み進めてしまいました。今、目が乾いちゃっています。続きが楽しみです。 (2021年2月21日 17時) (レス) id: 121c3259e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ali | 作成日時：2021年1月15日 7時
