ただ1人を想う ページ2
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「テヒョンおじいさま、寒いよ？身体冷えちゃうよ。」
母方の祖父であるテヒョンおじいさま。
私が物心がつきだした頃のまだもう少し若かった頃のおじいさまも、今のおじいさまも
歳はとったけど変わらず綺麗な顔立ちで。優しく笑う人で。
さぞかしモテただろうなぁと思う。
何せ私はおじいさまの本当に若かった頃を知らない。写真すら見たことがない。
見せて欲しいと誰にお願いしても、上手くはぐらかされて見れずじまい。
TH「今日みたいな雪が降りそうな日は、Aを…君のおばあちゃんを思い出すよ。」
おじいさまは鼻を赤くし天を仰ぐ。
目にはうっすら涙の膜が張って。下唇を噛み締めて。
だけれど悲しいというより穏やかな表情で。
Aおばあさまは数年前、闘病の末息を引き取った。
おじいさまは最期まで隣でおばあさまを見守っていた。
手を繋いで、「ありがとう、愛してる。」って最期まで。
「おじいさまはおばあさまが本当に好きだったのね。おばあさまは幸せね。」
おじいさまはふにゃりと目尻にシワを寄せて優しく微笑む。
TH「幸せだったと思うよ。けど僕はAが幸せだと思っている100倍は幸せを感じている。
Aのおかげでずーっと幸せなんだ。
死ぬまで…いや死んでもただ1人、Aだけしか愛せないんだ。」
おじいさまの想いはキンと冷たい空気を温める。
あぁ、こんなに互いに想える恋ってどんな恋なんだろうか。
「私もおじいさまとおばあさまのように思い合える素敵な恋人が欲しいです！」
TH「んふふ、僕は孫の君がお嫁にいっちゃうのは嬉しいけど寂しいな…。けどソヨンもきっと素敵な恋人が見つかるよ。誰よりも愛しいと思える恋人がね。」
「んー見つかるかな。見つかれば良いけど…。
おじいさまとおばあさまはきっと素敵な大恋愛をしてきたんだろうなぁ〜。若い時の2人、見てみたかったなぁ。」
あ。
と思ったのは口にした後。
おじいさまもおばあさまも、両親もいつも詳しく教えてくれないのに。
いつも困った顔してはぐらかす。
あぁ、またおじいさまに困った顔をさせてしまう。
チラッと目線をおじいさまに向ける。
そこには困った顔じゃなくて、いつもの優しい笑顔でもなくて
まるで造形物のようで、どこか儚い雰囲気のおじいさまが三白眼の瞳でこちらを見ていた。
いつもと違う雰囲気のおじいさまにごくりと息を飲む。
「……っ。ごめ TH「防弾少年団…って知ってる？」
…防弾少年団？
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ali(プロフ) - lemonyellowさん» はじめまして！初めてコメントいただけて嬉しいです！テヒョンをおじいさまとするのはどうなのかなーと思いつつも、彼は歳をとっても変わらず良い男性だろうなと想像して書き始めました。2冊目も開始しましたが最近話がまとまらず…また更新しますね！ (2021年2月21日 18時) (
レス) id: 5532d430b0 (このIDを非表示/違反報告)
lemonyellow(プロフ) - はじめまして。おじいさまなテヒョンさんを想像しつつ、2人の素敵なお話に、夢中になって最後まで読み進めてしまいました。今、目が乾いちゃっています。続きが楽しみです。 (2021年2月21日 17時) (レス) id: 121c3259e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ali | 作成日時：2021年1月15日 7時
