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七人が箒にまたがり、スタジアムの中を縦横無尽に動き回る。一人はキーパーで三つあるゴールを守る。三人はチェイサーと呼ばれ、サッカーボールくらいの大きさのボールをキーパーが守るゴールへ入れる。そして二人はビーターと言われ、二チーム十四人のいるこのフィールドを意思を持ったように動き回るブラッジャーというボールをひたるら打ち返す人。そして最後にクィディッチの花形とも言われているが、スニッチと呼ばれる小さな球体を追いかけるシーカーが一人。「でしょ？」とトントンにドヤ顔で言うと、「教科書通りの回答どうも」と言う。チームは緑と赤に分かれていた。トントンもウィーズリーも、緑の方を応援しているようだった。じゃあ、私は赤を応援しよと心に誓う。しかし、終始緑のチームが優勢だった。緑のチームがゴールをすると皆は飛び上がって喜び、赤チームがゴールを決めるとブーイングの嵐。その中でこっそりよし、と拳を握ったのは隣にいたトントンしか知らない。
tn「残念やけどな、A！こっちのチームは昨年優勝しとって、赤い方はビリから二番目やったからこっちが勝つに決まっとんねん！」
「そんなの分からないじゃないの！」
可愛らしい女性が持ってきてくれたビールに金を払い、私たち三人はビールを飲みながら観戦へと興じる。徐々にリアクションも大きくなる。赤いチームがゴールした時は「それ見たことか」とトントンの肩を揺さぶり、逆に緑のチームがゴールをすると「イェーイ！」とハイタッチをトントンが求めてくるので彼の手のひらをげんこつで叩いた。ウィーズリーが向こうの方から「Aはあっちのチームの方が好きなのかい？」と赤いチームを指さしたので、「ええ、大ファンですとも！」と乾杯の仕草をして応じる。ウィーズリーは何がツボに入ったのか分からないが子供のように笑い始め、並々と入ったビールの半分くらいを零した。
「残念だったね、A。いやー、とても残念だった」
試合の帰り道、ウィーズリーが言う。しかし彼の口元は笑っていた。そりゃそうだ、かなりの大差をつけて緑のチームが勝ったんだから。
「ええ、残念ですとも」
「しかし、君のチームはよく頑張った。二つのチームを称えたいところだが、そろそろ家に帰らないと僕の称号はただのダメ親父になってしまう」
ウィーズリーは腕時計をちらと見て、「それじゃあまた月曜日に」と週末の夜を早々と抜け出した。私とトントンはロンドンの路地裏を歩く。
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Alex(プロフ) - sayakaさん» 凄い嬉しい感想を…ありがとうございます！ストックはありますので、更新して参ります！ハリポタもお好きとのことで、そんな方に響く小説が書けたこと嬉しく思います。 (2020年3月7日 11時) (
レス) id: 800cd6aa0a (このIDを非表示/違反報告)
sayaka(プロフ) - 読みました。ハリポタもwrwrも好きなのですが、どちらの良さも残ってるどころかより良くて本当に面白いです。続き楽しみにしています。といっても催促したいわけではないので、Alexさん自身も楽しく執筆し続けられること含めて楽しみに待ってます。 (2020年2月26日 15時) (レス) id: 12b2318568 (このIDを非表示/違反報告)
sayaka(プロフ) - Alexさんの物語は好きですが、ハリポタ原作自体も好き故に読むのを少し躊躇っていました。が、読んで良かったです。続きが読みたくて読みたくて仕方ないのに、読み終わるのがもったいなくて、早く読み進めたい気持ちをぐっとこらえて丁寧に読む、そんな物語を久しぶりに (2020年2月26日 15時) (レス) id: 12b2318568 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - こにまるさん» コメントありがとうございます！なかなか魔法省パロは無かったので、作ってみました！お口にあったようで光栄です。まだラストスパートには程遠いですが、どのようにあの苦難を乗り越えるのかとか、本編の裏では実は…的なところを意識して書いていきます！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 800cd6aa0a (このIDを非表示/違反報告)
こにまる(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…hpも大好きでAlexさんの文章も表現も大好きで、何より話の作りと運び方がとても引き込まれて…どう転んでも楽しめるしどういう流れになるのかとても気になる作品です…！素敵な作品を産み出してくださってありがとうございます…！！！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 059a5adf8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2019年1月12日 1時
