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「お久しぶりです、ローズ」
「あら、A。あなたの顔を見て、やっと魔法省に帰ってきたって気になるわ？」
相変わらずピンク色のスーツを着込み、それから鼻が曲がりそうな甘ったるい香りを身に着けてアンブリッジが執務机に腰かけていた。
「私だって。あなたがここにいないと、なんだか魔法省にいるって気分になりませんもん。紅茶はいります？」
「ええ、お願い」
砂糖はたっぷり。ついでに自分の紅茶も淹れて、椅子を引き寄せて腰かける。
「お話をしても？」
「もちろんよ」
紅茶をソーサーに置いて口を開いた。
「魔法省内でも、例のあの人は復活したと噂する者がいます」
「…例えば？」
「ゾ…」
彼の名前を言っていいものか悩んだ。
「先日、仕事の一環で闇祓いと話をしました。捕まえた魔法使いが、そのように申しておりました」
アンブリッジは杖の端と端をつまんで、「うーん」と悩んだような仕草。
「そう…それで、闇祓いの名前は？」
「好みの男ではなかったので名前は聞きませんでしたよ」
アンブリッジの視点はどこか一転を見つめているようだった。
「また何か分かったら教えてちょうだい。ウィーズリーの様子は？」
「特に何も。いつも通り間抜け面を晒していますよ？」
彼女は手を払うような仕草をする。
「動きがあればすぐに言ってちょうだい」
「あなたが学校にいる時は？」
「帰ってきたらでいいから」
カップとソーサーを片付けると、「そういえば」とアンブリッジ。
「クリスマスパーティーはフューラーと？」
「ええ。…なんです？もしかして彼を誘おうとお考えで？」
おどけて見せたが「興味ないわ？」と真面目に返された。
「部下の身辺くらい綺麗にしておきたいでしょ？」
***
終業の時間が刻一刻と近づいている。ウィーズリーの大げさなくらい大きい音のする羽ペンも、時折聞こえてくるトントンのため息ともおさらばだ。
「よーし、終わったぞー！」
まずウィーズリーが一言。荷物をまとめて、「さあ、行こうか！」とトントンに言っている。
「行くってどこへ？」
特別興味があったわけではないが、反射的に聞いてしまう。
tn「ウィーズリーさんとクィディッチの試合を観に」
「Aも来るかい？」
二人とも浮かれた様子なのは、そういうことだったのか。
「昔からクィディッチに興味はないの」
「なんとまあ…人生の半分を損しているようなもんだよ」
心底驚いたような顔をするウィーズリー。そんな顔をしたって、興味ないものは興味ない。
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Alex(プロフ) - sayakaさん» 凄い嬉しい感想を…ありがとうございます！ストックはありますので、更新して参ります！ハリポタもお好きとのことで、そんな方に響く小説が書けたこと嬉しく思います。 (2020年3月7日 11時) (
レス) id: 800cd6aa0a (このIDを非表示/違反報告)
sayaka(プロフ) - 読みました。ハリポタもwrwrも好きなのですが、どちらの良さも残ってるどころかより良くて本当に面白いです。続き楽しみにしています。といっても催促したいわけではないので、Alexさん自身も楽しく執筆し続けられること含めて楽しみに待ってます。 (2020年2月26日 15時) (レス) id: 12b2318568 (このIDを非表示/違反報告)
sayaka(プロフ) - Alexさんの物語は好きですが、ハリポタ原作自体も好き故に読むのを少し躊躇っていました。が、読んで良かったです。続きが読みたくて読みたくて仕方ないのに、読み終わるのがもったいなくて、早く読み進めたい気持ちをぐっとこらえて丁寧に読む、そんな物語を久しぶりに (2020年2月26日 15時) (レス) id: 12b2318568 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - こにまるさん» コメントありがとうございます！なかなか魔法省パロは無かったので、作ってみました！お口にあったようで光栄です。まだラストスパートには程遠いですが、どのようにあの苦難を乗り越えるのかとか、本編の裏では実は…的なところを意識して書いていきます！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 800cd6aa0a (このIDを非表示/違反報告)
こにまる(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…hpも大好きでAlexさんの文章も表現も大好きで、何より話の作りと運び方がとても引き込まれて…どう転んでも楽しめるしどういう流れになるのかとても気になる作品です…！素敵な作品を産み出してくださってありがとうございます…！！！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 059a5adf8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2019年1月12日 1時
