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「こんな時にすみません…グリーングラスの方とお言葉を交わせるなんてとても光栄です」
「…あなた生まれは？」
「両親はマグルだったんですけど、」
「穢れた血ってことね？悪いけど、金輪際私に話しかけないでちょうだい」
泣き出した女なんか気にもとめず、私は彼女の部屋を後にした。もう、このまま家に帰りたい気分だ。けど、足は不思議と自分の新しいオフィスへと向かっていて、この苛立ちをトントンにぶつけたくてたまらなかった。
tn「遅かったな。そっちの方が先に出たのに」
「女性がトイレに行ったとして、そんなことを言うわけ？男みたいにブツを出して、それから排出して、で終わりなわけじゃないの」
「一つ付け足すとしたら、僕たちはしっかり手を洗ってから帰ってくるからね？」
「っ、」
杖を雑に振り上げれば、部屋の段ボールがひっくり返った。
tn「おい！」
「何よ！」
tn「お前、今のは普通に尋問官に引き渡してもええところやぞ！」
「じゃあ、そうしなさいよ！私の両親がもみ消すわ？それに、マルフォイだって私に味方してくれる」
思いっきり睨みつけるだけじゃ事足りない。
「この、けが、」
tn「なんや」
穢れた血が。そう言いたかったけど、トントンには言いたくなかった。冷静に考えて、彼は何も悪くない。頭にのぼってた熱が一気に引くと、自分がしたことの重大さが分かってきた。
「…すみません」
ひっくり返した段ボールを全て元に戻す。ウィーズリーの方を見ると、目を大きく見開いて椅子にのけぞっていた。
「いや、いいんだA。結局ほら、元通り。それに、モリーもたまにこうなることがある」
tn「女って面倒くさ」
「ええ、そうよ？あなたが誘った受付の女の子だってこうなるんだから、今のうちに気を付けておくことね」
***
帰りがけに鬱先生に会った。私たちはそのまま漏れ鍋のカウンターで飲んで、それから宿屋に入る。やることは一つ。トランプなんてやらないし、ましてやこのままチェスに興じるわけでもない。彼の煙草の香りに包まれて、気持ちを上に押しやった。他の女と同じように甲高い声を出して、それから鬱先生にキスをする。首の後ろに手をまわし、自分の体を波が引いて押し寄せるように動かす。私も果てて、彼も果てた。へとへとになった私の体を支えて、ベッドへと横たわらせる鬱先生。こんなことをしたからって、彼に本気になったりはしない。本気になりかけた時もあったけど、痛い目見ることを知っている。
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Alex(プロフ) - sayakaさん» 凄い嬉しい感想を…ありがとうございます！ストックはありますので、更新して参ります！ハリポタもお好きとのことで、そんな方に響く小説が書けたこと嬉しく思います。 (2020年3月7日 11時) (
レス) id: 800cd6aa0a (このIDを非表示/違反報告)
sayaka(プロフ) - 読みました。ハリポタもwrwrも好きなのですが、どちらの良さも残ってるどころかより良くて本当に面白いです。続き楽しみにしています。といっても催促したいわけではないので、Alexさん自身も楽しく執筆し続けられること含めて楽しみに待ってます。 (2020年2月26日 15時) (レス) id: 12b2318568 (このIDを非表示/違反報告)
sayaka(プロフ) - Alexさんの物語は好きですが、ハリポタ原作自体も好き故に読むのを少し躊躇っていました。が、読んで良かったです。続きが読みたくて読みたくて仕方ないのに、読み終わるのがもったいなくて、早く読み進めたい気持ちをぐっとこらえて丁寧に読む、そんな物語を久しぶりに (2020年2月26日 15時) (レス) id: 12b2318568 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - こにまるさん» コメントありがとうございます！なかなか魔法省パロは無かったので、作ってみました！お口にあったようで光栄です。まだラストスパートには程遠いですが、どのようにあの苦難を乗り越えるのかとか、本編の裏では実は…的なところを意識して書いていきます！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 800cd6aa0a (このIDを非表示/違反報告)
こにまる(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…hpも大好きでAlexさんの文章も表現も大好きで、何より話の作りと運び方がとても引き込まれて…どう転んでも楽しめるしどういう流れになるのかとても気になる作品です…！素敵な作品を産み出してくださってありがとうございます…！！！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 059a5adf8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2019年1月12日 1時
