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tn「どうかしたん？」
「いや…別に、なんてことないんだけど」
試しに「アクシオ、ピアス」と言ってみたが手元には戻ってこない。
tn「ピアス無くしたん？」
「そう、私の。…現場に置いてきちゃったのかな」
tn「大事なやつ？」
大切なやつかどうか聞かれたら、少し微妙だった。あれは、グルッペンにもらった初めてのプレゼント。アクセサリーなんて興味がなかったけど、彼がくれたからピアスをつけてみることにした。案外私に似合っていたので、なんとなくそれをつけていただけ。きっと、どこにでも売っているようなピアスをちょっと大げさにラッピングしたようなもの。だから、大事にしているかと聞かれたら、なんか違う気がする。でも、無いと無いで不安になる。
「私、一回現場戻ってみる。それじゃあ、素敵な夜を」
姿くらましをして、戻ってきたのは先ほどの現場。もう既に魔法省の人間の姿は無く、さっきまでの賑やかさはどこかへ行ってしまったようだ。代わりにいるのはホームレスや、薬の取引をしている奴ら。杖をコートの袖で隠して、「ルーモス」と小さく呟いてマグルで言うところの懐中電灯のような感じであたりを探してみる。さすがにここじゃ、「アクシオ、ピアス」なんてできない。車の下を照らした時だった。
「お嬢ちゃん」
「っ！」
びっくりして振り向くと、顔にタトゥーを入れた男が二人立っていた。
「探し物？」
「え、ええ、まあ」
「そんな探し物、どうでもよくなるような薬知ってる？」
ちらちらと見せてきた白い粉。
「いや、いやいや…そういうの本当に興味ないんで！」
明日にしよう。今ここに来たのが間違いだ。いや、でも今帰ったらまだきっとあの女はいるだろう。だから、一旦漏れ鍋に避難して、それから、」
「お嬢さんってば、」
「ちょ、」
ぐいと腕を引かれ、バランスを崩して地面に体をぶつけた。その時だった。
tn「警察呼ぶで？」
いつもより低い声が、私の後ろでしたのだ。
男たちは「こいつどこから現れた？」「なんなんだよ」と言いながら大通りの方に逃げていく。
tn「グリーングラスのお嬢様は人払いの方法をご存知ではないので？」
トントンはまず私を立たせて、それから周囲に幕を張った。それから「アクシオ、ピアス」と言うと彼の手に小さな物が収まる。それをこちらに見せると、私の探していたピアスだった。
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Alex(プロフ) - sayakaさん» 凄い嬉しい感想を…ありがとうございます！ストックはありますので、更新して参ります！ハリポタもお好きとのことで、そんな方に響く小説が書けたこと嬉しく思います。 (2020年3月7日 11時) (
レス) id: 800cd6aa0a (このIDを非表示/違反報告)
sayaka(プロフ) - 読みました。ハリポタもwrwrも好きなのですが、どちらの良さも残ってるどころかより良くて本当に面白いです。続き楽しみにしています。といっても催促したいわけではないので、Alexさん自身も楽しく執筆し続けられること含めて楽しみに待ってます。 (2020年2月26日 15時) (レス) id: 12b2318568 (このIDを非表示/違反報告)
sayaka(プロフ) - Alexさんの物語は好きですが、ハリポタ原作自体も好き故に読むのを少し躊躇っていました。が、読んで良かったです。続きが読みたくて読みたくて仕方ないのに、読み終わるのがもったいなくて、早く読み進めたい気持ちをぐっとこらえて丁寧に読む、そんな物語を久しぶりに (2020年2月26日 15時) (レス) id: 12b2318568 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - こにまるさん» コメントありがとうございます！なかなか魔法省パロは無かったので、作ってみました！お口にあったようで光栄です。まだラストスパートには程遠いですが、どのようにあの苦難を乗り越えるのかとか、本編の裏では実は…的なところを意識して書いていきます！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 800cd6aa0a (このIDを非表示/違反報告)
こにまる(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…hpも大好きでAlexさんの文章も表現も大好きで、何より話の作りと運び方がとても引き込まれて…どう転んでも楽しめるしどういう流れになるのかとても気になる作品です…！素敵な作品を産み出してくださってありがとうございます…！！！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 059a5adf8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2019年1月12日 1時
