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*side Kate*

何故そんな誤解されるような言い方をするんだろう。考えたところで無駄だけど。だってAちゃんは、オレを困らせたかっただけだから。余計な言い訳はしない方がいい。
du「…ダイヤモンド先輩…」
ka「ごめん、今は何も聞かないで」
トレイくんは去ろうとするAちゃんの肩を掴む。

ガチャン

食器がトレーから落ちた。Aちゃんは床に伏せ、まるで悲劇のヒロインのように振る舞う。
tr「悪い…そんなつもりは無かった」
トレイくんはまず自分の持っていた朝食のトレーをテーブルに置いて、すぐにAちゃんを起き上がらせようと手を貸した。
「触らないでよ」
しかしその手は振り払われる。騒動は大きくなり、周りを見渡すと見物客が埋め尽くしていた。
「言ったでしょ?私はケイトとしたの。だから仕方なく戻ってきた。幻滅した?」
tr「…したって言えば満足か?」
ふんと鼻を鳴らしてAちゃんが挑発する。
「ほら、寮長様のおでましよ。トレイ」
Aちゃんの視線の先にはリドルくんがいた。
rd「…なんの騒ぎだと思ったら。戻ってきたんだね」
「ええ、そう。確かに寮長の座は奪われたけど、寮生ではあるから」
Aちゃんはスカートのすそをぱたぱたと叩いて、トレーに落とした食器を戻す。それを手伝おうとエースちゃんが立ち上がったが、「触らないで」とAちゃんは制する。
「そろそろ部屋に戻るわ」
段ボールにトレーを乗せてAちゃんは去る。
「あ、そうだ」
しかし、くるっと振り返った。髪がさらさらと流れ、やっぱり彼女は綺麗なんだと再認識する。

「リドル、一つ忠告しておいてあげる。あなたがそばに置いているその兵たちは、すぐにあんたを裏切るわ?」
tr「A、俺たちはお前を裏切ったりなんて、」
「だから、精々自分の靴を舐めさせておくことね。跪いてキスをさせ、忠誠を誓わせたところで無駄だけど」
Aちゃんが食堂からいなくなると、一気に騒がしくなった。
rd「あの女はまったく…」
リドルくんは肩を落とす。
rd「ケイト、トレイ。Aが何か騒ぎを起こさないように見張っておいて」
tr「…はい、寮長」
rd「もうすぐなんでもない日のパーティーだ。…あの女のいいようにされたりしたら…お分かりだね?」
リドルくんはすたすたと食堂から出ていく。

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Alex(プロフ) - ZerAさん» ありがとうございます!泣かないでー!また近日更新しますので、お楽しみに! (2022年9月28日 21時) (レス) id: 130555b457 (このIDを非表示/違反報告)
ZerA - 本当に、、苦しいけどとても面白いです、!苦しくて泣きそうになりながらでも面白くて悶えながら見てます!!!!! (2022年9月27日 21時) (レス) @page46 id: e2320a25d7 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - いろはすさん» とんでもないです!また近日中に更新しますので、お待ちくださいませ! (2022年9月20日 14時) (レス) id: 130555b457 (このIDを非表示/違反報告)
いろはす(プロフ) - Alexさん» うわああああ!!!更新ありがとうございます!!お話最高でした………泣泣本当に素敵な作品です……大好きです! (2022年9月19日 22時) (レス) @page42 id: 7a1bc190bc (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - いろはすさん» ありがとうございます!近日中に絶対更新します! (2022年9月7日 21時) (レス) id: 130555b457 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Alex | 作者ホームページ:http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/  
作成日時:2020年4月4日 13時

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