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eml「言いたくないんですよ」
「は？」
eml「人事に言いたくない、と私も思ってます」
「…何言ってるんですか？マジで…」
頭のいい人の考えてることは分かりづらい、本当に。
eml「どうか私にそうさせないでほしい」
「どうして？関係ないじゃないですか」
eml「そうですね、関係ないです」
こちらを見る瞳は、一度も揺れたりせず、ただずっと私だけを見ていた。
「だったらどうして…こんな話するんですか…」
eml「分かりません。…分からないから話をしたいんです」
その時だった。帰る人達のために待っていたであろう小雨は、しびれを切らしたように急に本降りへと変わる。一瞬、彼の気が雨にそれた。その隙に踵を返し、歩道へと出る。早歩きよりも速く歩いているつもりだが、周りの人も同じなのか誰かを追い抜いたりすることはできなかった。
eml「ちょっと待って！」
そう言って右手をぐいと後ろに引かれる。
「なんですか！本当に！」
eml「ちゃう、もう終わりやから！これ、使って！」
そう言って渡してきたのは黒い折り畳み傘。
「いや、」
eml「ほんで、返し来て！どうせタクシーで帰ろうって言うても嫌やろ？せやから、使って」
エーミールさんは「それじゃ！」と言って、ガードレールを長い脚で乗り越えてタクシーを捕まえる。
「…折り畳み傘、あるのに…」
受け取った傘には大粒の水滴が付着していた。鞄から自分の傘を取り出し、雨に悪態をつきながら駅までの道を歩く。
***
「ねえねえ、聞いた？昨日のオメガの事件」
「判決出たねー…でもこれでさ、オメガへのそういう犯罪は正当化されたってこと？」
「正当化って言うとちょっと語弊あるけどさー…つまり、裸で夜道歩いてて無理やりされたようなもんでしょ？だったら自業自得じゃんって感じ」
私にあえて聞かせようとしているのか分からないけれど、彼女たちは今朝方やっていたニュースについて話しているようだ。
事件の内容としては、オメガの女性が夜道を歩いていた。
彼女は衝動期だったが、事前の準備を怠ったためにコンビニに行って食べ物を買いに来てしまったのだ。中にいた店員は彼女の出すフェロモンに耐えたようだが、彼女が店外に出て出会ってしまった酔っぱらいのベータの男は理性を取っ払って彼女を襲った。すぐに取り押さえられたが、現場に駆け付けた警察官も大変だったそうだ。彼女の周りで円を形成するように距離を取り、警察署へ移送した。
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Alex(プロフ) - カルさん» はぁい…ごめんなさい… (2020年3月8日 21時) (
レス) id: 800cd6aa0a (このIDを非表示/違反報告)
カル(プロフ) - 続き…楽しみにお待ちしております (2020年3月8日 16時) (レス) id: 109968551c (このIDを非表示/違反報告)
おばけ - 世界観とかめっちゃ好きです！更新これからも応援してます！ (2018年12月31日 22時) (レス) id: c7fac66308 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - サクラ@wrwrd！ syp.sha 推し【腐】さん» 現段階で誰に落ち着くのか名言はできかねます。ご要望にお応えできないかと存じますが、最後までご覧いただけますと幸いです。 (2018年12月30日 22時) (レス) id: c11bbf90de (このIDを非表示/違反報告)
サクラ@wrwrd！ syp.sha 推し【腐】 - ひとらん落ちを願う（ひとらん落ち少ないきがするから） (2018年12月30日 4時) (レス) id: 089aae62ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2018年12月29日 23時
