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「さて…Aさん」
「あ、はい」
デザートが出てきて、フォークを手にしようとした時だった。
「あなた、今のお仕事は順調…なのかしら？」
「ええ、はい。毎日充実した日々を過ごしています」
「それは大いに結構。でも、女性のお仕事はそれだけじゃないでしょう？」
目尻に皺は寄っているはずなのに、彼女の目は笑っていなかった。
「…と言いますと…？」
口角をたっぷりと釣り上げ、お母さまは待ってましたと言わんばかりに言い放った。
「あなた、子供はいつ作る予定なの？」
一瞬。本当に一瞬だけ、グルッペンさんの方を見た。その目の動きがお母さまに悟られ、「グルッペンはどう思うの？」と矛先を変えられた。
gr「…まだ結婚して三年やし、早いやろ」
「私はあなたを、結婚して一年で生みましたよ」
gr「俺らには俺らのペースがあるから、」
「そうね。あなたたちのペースもあるでしょうけど、私たちにも私たちのペースがあるの。孫が生まれたら色々としないことが沢山あるのよ？ねえ？あなた」
お父さまは何も言わない。というよりは、何も言えないのだ。この家では、お母さまの権力が強い。フューラー家の当主である、お母さまの権力が。
「夜はどうなの？そういったことはしているの？」
「人の事情に口を挟むもんじゃないだろう」
お父さまは何も言わない。そう思っていた。しかし、そうじゃなかった。彼は言葉を発した。
「…いいえ、これは二人だけの問題じゃないの。私たち、フューラー家の問題よ。ねえ、Aさん。夜の方はどうなの？」
「あ、えっと…はい、あの、」
「そういった行為はしているけど、できていないってこと？」
「あ、はい。そう、ですね…」
咄嗟に嘘をついた。
「妊娠の周期はつけているの？ねえ、最近ではヨガをすると妊娠しやすくなるって言うじゃない？そういったものに行ってみたらどう？」
お母さまが畳みかける。
「それにお医者さまに診てもらいました？」
「いえ、まだ、」
「もしかして…不妊なんてこともあるのかしら？…待って、待ってちょうだい…そんなこと…ああ、そんなことってあるの？」
「お母さま、あの、」
彼女は頭を抱えて「なんてことなの…」と絶望する。
「グルッペン、あなた…不妊の女をもらってきたってこと？」
グルッペンさんは動じない。
「せ、説明してちょうだい！どういうことなの！？」
ヒステリックになった彼女はもう止められない。彼女はワイングラスを傾け、私にかけた。
「子供を生めないなら出て行きなさい！」
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amaterasu1451(プロフ) - やっぱり神作しか産まないんですね…楽しみにしてます！ (2019年3月24日 0時) (
レス) id: f456e6e890 (このIDを非表示/違反報告)
あお - すごい好きです！！高評価しときました。登録してなくてお気に入り出来ないのが悔しい(？)です… (2019年3月3日 3時) (レス) id: 609a23f8bf (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - 支配人Bさん» ご覧いただきありがとうございます！高評価も本当に恐縮です…！定期連載ではないのですが、頑張って続けていこうとおもいます！ (2019年2月25日 7時) (レス) id: 6059f767f4 (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - うわぁぁ、すごい好きです！即お気に入りと高評価してしまいました！ (2019年2月25日 1時) (レス) id: f5dea51b58 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - Yuki.aruruさん» 応援ありがとうございます！続きも頑張ってもりもり書いていきますー！ (2019年2月24日 13時) (レス) id: 6059f767f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2019年2月24日 1時
