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??「おはよう、A」
「…あ、シャオロン。おはよう」
sha「浮かん顔してどうしたん？」
「そう見える？」
白衣を翻し、誰も座っていない隣の椅子を引っ張って腰かけたシャオロン。アーモンド色の髪と瞳に加え、人懐っこそうな外見をした彼は私の同僚でもあり、幼馴染でもある。
sha「Aのお父さんってほんま教えるの上手いよな…勉強になります」
「ゴマすりなら私じゃなくて、A先生に直接言えばいいじゃない」
sha「こういうのは、直接言うよりも誰かに言ってもらう方が効果あるもんやろ？」
それはどうでしょうね。彼の話は片耳で聞きつつ、自分の患者のカルテをパソコンで確認していく。
sha「はー…リンパ管腫？」
ディスプレイに映し出されたカルテを見て彼は言う。
「患者のプライベートに関わることだから、じっと見るのやめてよ」
sha「お腹にいる時は分からんかったん？」
私の話なんて聞いてないみたいで、勝手に話を勧め始めた。
「…そう。珍しく後天性のもの」
sha「管腫に注入は？」
「試した。でも、ダメみたいで来週オペの予定」
sha「耐えられるん？生後何か月…三か月って…大丈夫なん？」
「やらなきゃ神経圧迫。やるしかないし、了解も得てる」
シャオロンは胸ポケットに入れていたペンを持ち、ディスプレイを指し示す。
sha「良性やから転移はないとしても…ここと、ここの神経が怖いところやな」
すると、首から下げていた携帯電話が音を鳴らし始めた。
sha「はい、シャオロンです。…はい、はい。…はい…」
ポケットに入れていたメモ帳を開いて、何かメモを取り始める。脈拍、心拍数、意識の有無を書き取り、「受け入れの準備始めます」と一言。
sha「俺戻るわ」
「救急科は大変だね」
sha「小児もやろ？お互い様やって」
すっと立ち上がり、小児科の医局室から出ていこうとする彼。扉を出る寸前、「あ、」と言ってこちらを振り返る。
sha「そういや、結婚おめでとうな」
するすると扉が右から左に閉まったため、彼に言えなかった言葉を独り言のように呟いた。
「それ、何回目よ…」
こうして会うたび、シャオロンは私に結婚のお祝いを言うのだ。
そんなところは昔から変わらない。まさか彼も自分と同じ医者になるなんて思ってなかったけど、気の置けない友人が同じ病院に勤めているというのは、なかなかに楽しいもの。
「さて…頑張らなきゃ」
カルテを見直し、同僚に引継ぎを行って家路へとついた。
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amaterasu1451(プロフ) - やっぱり神作しか産まないんですね…楽しみにしてます！ (2019年3月24日 0時) (
レス) id: f456e6e890 (このIDを非表示/違反報告)
あお - すごい好きです！！高評価しときました。登録してなくてお気に入り出来ないのが悔しい(？)です… (2019年3月3日 3時) (レス) id: 609a23f8bf (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - 支配人Bさん» ご覧いただきありがとうございます！高評価も本当に恐縮です…！定期連載ではないのですが、頑張って続けていこうとおもいます！ (2019年2月25日 7時) (レス) id: 6059f767f4 (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - うわぁぁ、すごい好きです！即お気に入りと高評価してしまいました！ (2019年2月25日 1時) (レス) id: f5dea51b58 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - Yuki.aruruさん» 応援ありがとうございます！続きも頑張ってもりもり書いていきますー！ (2019年2月24日 13時) (レス) id: 6059f767f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2019年2月24日 1時
