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「大丈夫です」
自分の伴侶にあたる男へ、そう伝えた。
「私はあなたを見捨てたりはしません」
彼は赤い瞳を少しだけ細めて、「悪いな」と一言。いつもの邪悪な笑顔、声はそこにはなく、この男はこんなにも弱々しい表情を見せるのかと、彼の意外な一面を知ることになった。
新築の香りがする家で、私達は新しい人生を歩む。
昔々、まで遡らない。もう少しだけ手前のお話。私の父は医者であった。大学病院に勤め、最大派閥の学閥へと入り、上司からの信頼も厚い。母は一般的な主婦だった、と思う。ただ、他の主婦よりいいランチを食べ、エステに行き、私の幼稚園の送り迎えを外国の車で行い、偶然やってきた庭師の男と夫婦の寝室へ入っていく以外は。私はそんな二人の一人娘として育てられ、可愛がってもらえた。私立小学校、それから大学までエスカレーター式で入学。その大学で出会ったのが、将来の夫となる男。グルッペン・フューラーだった。
頭脳は勿論だが、彼のカリスマ性に皆が惹かれた。その引力たるや、彼はまるで世界の中心にいるようで、その彼の周りを小さな星がキラキラと周回している光景に思えた。その引力は私にも働き、いつしか彼と遊びに行く約束を取り付けていた。
gr「普段はどこで遊ぶん？」
不躾にも程があるが、驚くことに彼との最初の会話はこれだった。
「えっと…公園…とか…」
gr「公園？砂遊びでもするん？」
「いえ。…ピクニックとか、そういうことです」
gr「ピクニック？」
彼は大層驚いた顔をしていた。それは、まるで引力が捻じ曲がったみたいに。ピクニックという単語が彼の心にどう語り掛けたのかは分からないが、喉の奥をクツクツと鳴らす独特の笑いをした後、「ならピクニック行こうや」と私を誘ったのだ。私とグルッペンは週末の土曜日に大きな公園へピクニックに行った。男性とピクニックに行くのが初めてだったが、なんとなく昔母がしてくれていたようにお弁当を作った。とはいっても、ウインナーをタコにしてみたり、おにぎりを握ってノリをくっつけてみたり、そんな程度。それを鞄の中に詰め、近くの駅で待ち合わせる。
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amaterasu1451(プロフ) - やっぱり神作しか産まないんですね…楽しみにしてます！ (2019年3月24日 0時) (
レス) id: f456e6e890 (このIDを非表示/違反報告)
あお - すごい好きです！！高評価しときました。登録してなくてお気に入り出来ないのが悔しい(？)です… (2019年3月3日 3時) (レス) id: 609a23f8bf (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - 支配人Bさん» ご覧いただきありがとうございます！高評価も本当に恐縮です…！定期連載ではないのですが、頑張って続けていこうとおもいます！ (2019年2月25日 7時) (レス) id: 6059f767f4 (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - うわぁぁ、すごい好きです！即お気に入りと高評価してしまいました！ (2019年2月25日 1時) (レス) id: f5dea51b58 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - Yuki.aruruさん» 応援ありがとうございます！続きも頑張ってもりもり書いていきますー！ (2019年2月24日 13時) (レス) id: 6059f767f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2019年2月24日 1時
