031 ページ33
準備どころか発射まで終わってしまいそうな自分のものをゆっくりとAの入口に近づける。こういう感覚は初めてだった。こういった行為は初めてのはずなのに、出したくて出したくて仕方ない。上げてもらっていた腰を下ろせば、人の熱を直に浴びて、その部分だけが別の誰かのもののように思えた。しかし、数回腰を上下に動かされると、これは紛れもなく自分のものだと気づかされる。上へ下へと動くたびに、そこから脳に伝わる信号が、他の全ての仕事を疎かにしてまでこの快感を伝えようとしてくるのだ。右手だけで耐えていた快感を、今度は左手にも手伝ってもらうことにした。自分の身体を支えつつ、シーツをぎゅっと握って理性を繋ぎとめる。ちらと彼女の方を見れば、懸命に腰を動かすAがいた。お世辞にも上手いとは言えない…なんて言えば、今の状況を鑑みると嘘だということが分かるだろう。しかし、本当に上手いわけではないのだが、今の自分には如何せん刺激が強すぎる。何をされてもそれが快感に変わる。それほど魔力が枯渇していたのか、それとも単純に俺はただの男になってしまったのか。その答えも、目の前の女を見たらすぐに分かる。
zm「A…」
情に流されるから名前は知らない方がいい、なんて思ったくせにいとも簡単に名前を呼んだ自分がいる。
サーヴァントがなんやねん。
結局俺はただの雄だ。
雄の象徴でもある白い液体を彼女の中に入れた時、そんな事実を改めて感じることになった。
*side A*
その時をじっと待った。窓から差し込む太陽の光で、だいたいの時間は分かる。遠くの方で鐘が八回鳴った。耳を澄ませば、こちらに向かって歩く足音が一つ。ノブを回して入ってきた骸骨に向けて、まずは氷で脚を固めた。
zm「チーッス！」
彼の見えない矢が、一直線に骸骨を貫いた。
「最初からそうやって出れば良かったじゃないですか」
来た道を戻る途中で小さい声で彼に言えば、「言うたやん。魔力足りんかったの」と真剣な顔で返された。魔力、という言葉に昨日のことを思い出す。魔力はかなり持っていかれた。それこそ、コネシマさんと戦った後のショッピ君とした時よりも。教会の中をちらと覗くと、そこにはロボロはいなかった。気配も感じない。消しているという可能性が高いが、これが罠だったとしても飛び込む他ない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 284人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
骸(プロフ) - Alexさんの作品いつも読ませて頂いてます。Alexさんの書く世界観がとても好きです。ところで質問ですがrbrさんのモデルとなった人物ってありますか？あったら名前を教えていただけると嬉しいです。 (2019年5月30日 0時) (
レス) id: 8d449d26e0 (このIDを非表示/違反報告)
もぐ(プロフ) - 前々からAlexさんの作品が大好きだったので、このfateパロ作品が見られてとても嬉しいです。サイトを移行すると見たので、こちらのサイトでまた見られて嬉しいです。更新楽しみにしてます (2019年1月3日 18時) (レス) id: cce4af5beb (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - ろっぴさん» お待たせしました！徐々に更新して参りますので、ぜひご覧くださいませ！ (2018年12月30日 22時) (レス) id: c11bbf90de (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - いちごねこ(コハル)さん» コハルさん、ありがとうございます！これからはこちらで更新しますので、どうぞ宜しくお願いいたします。 (2018年12月30日 22時) (レス) id: c11bbf90de (このIDを非表示/違反報告)
ろっぴ(プロフ) - このような作品まってました!!!!更新頑張ってください!!!! (2018年12月30日 21時) (レス) id: 213a7ff013 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2018年12月29日 22時
