【wrwrd!】嫉妬に狂う、狂われる【短編】 (ページ3)

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「…なんで出しちゃったの？」
eml「っ、ごめん…なさい…」
肩で息をしなくてはならないほど、俺は疲れていた。
「オスマンが部屋から出たら、エーミールの番だったんだよ？」
そんなこと無理だって知ってるくせに。
eml「なんでこんな…酷いことするん？」
「エミさんが好きだから」
彼女は至極真面目な顔で言った。
eml「好きやったらさ…こんなことせんといてよ…」
「ねえ、エーミール。私、エーミールが嫉妬してくれればくれるほどエーミールを好きになるの。きっと私は、エーミールが私を想うより、ずっとエーミールのことが好きだよ」

*side A*

私はエーミールのことが好きで好きでたまらない。全てを捧げてもいい、彼の身代わりになることだって厭わない。だけど、私は歪んでいる。彼が嫉妬すればするほど、その愛を感じることができるのだ。私が他の男と交わっている時のエーミールはどんな顔をしているんだろう。見たことないが、それはそれは綺麗な顔をしているんだろう。あのグレーの瞳を嫉妬の色で光らせ、口は半開きになって呼吸をし、もしかしたら興奮で唾液が垂れているかもしれない。そんな彼の顔を見ることができないのは残念だが、私は彼のことを想像しながら他の男と身体を重ねる。
「エーミール…」
何故彼とはしないのかって？彼ってばいつもクローゼットの中で果てちゃうんですもん。もう一回やろう？なんて男性には言いづらいでしょ？
「好きよ…愛してる…」
私のベッドで眠っているエーミールに、そっとキスを落とした。唇になんか恥ずかしくてできないから、額にちゅっと。ねえ、エーミール。もっと私を見て？

fin.