中性度30% ページ37
それから諸々の片付けをして午前9時。そろそろまふまふさんの家を出る準備を始めた。
「このスケッチブックってまふまふの?」
「え?違うよ?」
「わっ!俺のです・・・!」
「そうだったん?はいどーぞ。後、一人称俺になっとったよ。」
「え、あっ。中高の学生時代の癖ですね・・・。
そういえば中見ました?」
「まだ見とらん。失礼やろ?けどまふまふのとかだったら見たけどな。」
「ちょっと。ひどくない?」
「今までの仕返しやー!」
(・・・良かった見られてなくて。センラさんには見られたけどね。)
「で、何描いてたん?気になる!」
「秘密です!・・・寝ちゃってたのでセンラさんには見られちゃいましたけど。」
「えーっ。センラずるう。」
「ほら、片付けしましょ!まふまふさんに迷惑ですよー。」
「Aさんならいつでも来てください!猫たちもなついてたみたいですし!」
「えへへ、ありがとうございます。あ、いろはちゃん・・・ふわふわぁ。」
「Aさん絵になりますねー。」
「冗談でも嬉しいです。片付けしてきます。」
「冗談じゃないですよーっ。」
スケッチブックを最後に入れてファスナーをしめる。忘れ物ないよな。
───
「お邪魔しました。」
「さっきを言いましたけどAさんはいつでも来てください!歓迎しますね。」
「おい。俺らの方が撮影で来るからな。歓迎しろよ。」
「え?」
「おい。」
「あはは。またの機会があればお願いします。」
「はいっ!また来週の水曜日に会いましょう!」
「ではまた。」
手を振るまふまふさんに頭を下げて家を出る。やっぱり少し寂しい。
「それじゃあ俺らはこっちだから。」
志麻さんとうらたさんは出て少し歩いたところでお別れとなった。
「あ、俺こっちや。バイバイ!」
坂田さんとは家の付近で別れた。もしかしたら近所なのかな。
残るはそらるさんと私だけ。やっと落ち着いた感じがする。
「お疲れ様A。大丈夫?」
「うん。全然寝れなかったし疲れた・・・。」
「ふふ。今日は寝てて?ご飯は出前とかにしよ。」
「ん。ありがと。」
「頑張ったね。」
頭を撫でてくれる兄さんに思わず笑みがこぼれてしまう。
───
「ただいまー。」
「おかえり。」
「兄さんもおかえりなさい!」
「ただいま。」
そういえば小さい頃はこんな流れをずっとやってたんだよね。懐かしい。
部屋に着いて荷物を置いた途端疲れが一気に押し寄せてきてベッドに沈みこんで目を閉じた。
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水羽(プロフ) - 遅くなりましたが続編出来ました!ここまで付き合ってくれた皆様、ありがとうございました。続編でもお付き合いいただけたら嬉しいです! (2019年9月7日 8時) (レス) id: 499bbb9188 (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - 海月さん» 見てくださってありがとうございます。だらだらと長くなる気もしますが見てくださると嬉しいです。頑張ります! (2019年8月16日 23時) (レス) id: 499bbb9188 (このIDを非表示/違反報告)
海月 - いつも見てます!凄い面白いです!!更新頑張って下さい! (2019年8月16日 21時) (レス) id: 784ea94150 (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - 雅夢さん» わーっ!ありがとうございます。具体的なリクエストまで感謝です。もう少ししたら書き始めますのでお待ちください。 (2019年8月1日 22時) (レス) id: 499bbb9188 (このIDを非表示/違反報告)
雅夢(プロフ) - 初コメ失礼します。めっちゃおもろいです!リクエストなんですが、夢主と坂田さんで“ボカロを歌う”でお願いします! (2019年8月1日 22時) (レス) id: 1594fa6fcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水羽 | 作成日時:2019年7月26日 21時