緊張してる ページ2
デート2日前、Aはヒッポグリフクラブに行ってクラブ活動に勤しんでいた。
暫くするとアルバスが入ってきてAはすぐにアルバスに気づいた。
ヒッポグリフのみんなはアルバスとAが話していてもいちいち騒ぎ立てたりしないのでアルバスは気が楽だった。
ア｢A、早かったんだ｣
｢うん、最後の授業が自習になったから早かったの｣
Aは大樹の下がお気に入りなのか薬草学の分厚い本を読みながらそう語る。
ア｢隣座っていい？｣
｢どうぞ｣
アルバスはゆっくりとAの横に腰を下ろす。
ただでさえドキドキするのにデートなんてしたら心臓が爆発するんじゃないかとアルバスは思う。
｢遂に明後日ハロウィンだね｣
ア｢うん。Aには感謝してる。君のおかげでホグズミードに行ける｣
｢いいよ。それに私もアルバスと出かけたかったから｣
明後日はAと初デートなわけでアルバスは緊張でそのことばかり考えてしまい、どうにも他のことが手に付かない。
｢ねえ、アルバス緊張してる？｣
アルバスの心を見透かしたような質問にアルバスは胸が跳ねる。
ア｢それは…してるよ｣
｢よかった｣
Aは安心したように息をついた。
ア｢どういうこと？｣
｢だって私も緊張してるから。アルバスはどうなのかって。余裕そうに見えたから｣
そんな風に見えてたのか。
ア｢余裕なんてないよ_______気がおかしくなりそうだ｣
｢アルバス…｣
Aは胸が波打つのを感じる。
ア｢君の方こそ余裕だと思った｣
｢余裕に見えるようにしてたけど余裕なんてないよ｣
いつだってそうだ。
正直、アルバスといるとだんだん余裕がなくなってくる。
でも年上なのに余裕がないなんてかっこ悪いのかな、と思ってAは頑張っていたのだ。
アルバスは赤くなっているAに新鮮さを感じた。
アルバスが隣にあるAの手を繋ぐと指が複雑に絡まり合う。
Aの手はアルバスよりもいくつか小さい。
なんだか眠たくなってきた、とAはアルバスの肩にもたれかかって寝てしまう。
アルバスといると眠くなるのは彼の匂いや体温に安心してつい心の紐が緩んでしまうからだろう。
アルバスが優しくAの髪を撫でるとシトラスの爽やかな匂いがした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななや | 作成日時：2023年1月5日 17時
