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時は明治、新吉原の街を、
二人の兄妹が歩いていた。

雁「宗ちゃん宗ちゃん!!」

宗「何ですか?あんまり走らないでください…」

雁「だーって、最近宗ちゃんとお出掛け、
してないなーって思って!」

宗「仕方ないでしょ、志々雄さんの懐刀なんだから。」

否、兄妹ではない。

志々雄真実一派の瀬田宗次郎と、雲居雁だ。

雲居の方は、本当に姿が幼い。

雁「志々雄君は、人使いが荒いのー!」

宗「あの、君じゃなくて、さんにしてもらえますか?」

雁「なんでー?」

宗「なんでって……もう良いです……」

雁「もー、宗ちゃん、浮かない顔しないの!」

宗「誰のせいだと思って……」

雁「あ!べっこう飴売ってる!宗ちゃん買ってー!」

……え、志々雄真実にいわれた用事じゃないの?

宗「はあ……仕方ないなあ。1つだけですよ。」

あ、いいんだ。

雁「やった!宗ちゃん大好きー!」

まあ、雲居が可愛いから良しとしよう。←

宗「あ!ちょっと、もう!手を離さないで
ください迷子になりますよ!」

雁「ならないもーん!」

そう、この二人、どこか出歩くときは
必ず手を繋いでいるのだ。

理由はひとつ。

雲居の小さな体では、人混みに
紛れてしまうからである。

しかしこう見えてこの少女、
瀬田と同い年であり、
志々雄真実の懐刀の一人である。

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西 - この方角に福があるはずです


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イチ - 面白かったです早く更新してくださ (2019年8月1日 11時) (レス) id: daad10c58f (このIDを非表示/違反報告)
七瀬 - おーい (2016年12月11日 4時) (レス) id: 2b9049c483 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まろん | 作成日時:2014年10月30日 21時

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