悪魔の面影(アラスター) ページ6
ーーーきっと私は地獄行きーーー
戦いは言わずとも優勢だった。今年もいつも通り殺戮し、救いようのないゴミを掃除するそんなエクスターミネーションだった。ただ1つ不満を言うならば、戦いの最中に悪魔が投げた爆発物の破片が顔に当たってしまい顔を覆っていたバイザーが大きく欠けて取らざるおえなくなった事だろうか。バイザーを通さず直接悪魔をこの目で見ることになるのは不愉快極まりない。そしてそろそろ終わりの鐘が鳴ると言う頃、街外れの廃墟で悪魔が1人歩いているのを見つけた。撤退する前に殺してしまおうと仲間と話し合って一斉に襲い掛かり、いつも通り悪魔を串刺しにして終わり・・・の筈だった。地上に降り立ちその悪魔を間近で見た瞬間、何故か私の足は凍った様に止まり私だけ攻撃に参加できなかった。そして気が付いた時には私の部隊の仲間達は血を流し地に伏して息絶えていた。その仲間達の屍の中心に立つ悪魔と私以外、この場には誰1人生きてはいない。
「やれやれ、やっと終わった」
マイクを通したノイズ混じりの声が響く。頭部の2本の角が肥大化した赤い悪魔が首を左右に動かし、持っていたマイク付きの杖で肩を叩いた。
「そんな・・・嘘よ・・・」
目の前の光景に脳が追い付かず、それ以上言葉が出て来ない。
天使は殺せない
殺されるワケがない
殺せない存在の筈なのに
私以外、皆死んでいる
呟くような微かな私の声に悪魔の赤い瞳が向けられる。
「絶対に自分達は殺されないとでも？確かに君達を殺す術を知っている者はこの地獄でも少ないだろう。まぁ、手段を知っていても実行するかどうかは別の話だが」
満面の笑みを浮かべ持っていた杖を回転させながら、ゆっくりとした足取りで私の方へと歩みを進める悪魔に私は来るな！と叫びながら持っていた剣を構える。
「くっ・・・！」
羽根を羽ばたかせ間合いを詰めて剣を振りかざすも悪魔の姿は影に変化して消えてしまい、剣が空を斬る。
「残念だが君では私には勝てないだろうよ」
耳元で囁かれる言葉と共にパチンと指を鳴らす音がしたかと思えば私の背後の地面から黒い触手が召喚された。一瞬反応に遅れてしまった私の身体は素早く巻き付いてきた黒い触手によって締め上げられる。
【NEXT】
悪魔の面影2(アラスター)→←腐れ縁な貴方と3(アラスター)
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アルバ(プロフ) - 白うささん» コメント有り難うございます！(*´ω｀*)亀更新ですがアニメ見ながら頑張りますのでちょこちょこ遊びに来て頂ければ幸いです！ (2月11日 0時) (
レス) id: 2a9e1da35c (このIDを非表示/違反報告)
白うさ - え？？？え、え！？なんか神作見つけちゃったんだすけど、、好きすぎる、、、更新頑張ってください！！ (2月10日 19時) (レス) @page5 id: 0256cf9f10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルバ | 作成日時：2024年2月3日 1時
