壁 ページ16
.
カウンターに置いていたスマホを見れば
ディスプレイには着信を知らせる画面と"巴ちゃん"の表示
『巴ちゃん……すみません、出ますね』
「うん、他のお客様いないし気にしなくていいからね」
さすがに片寄さんの前で電話をとるのは忍びなくて
Barの隅によって画面をスライドさせる
『もしもし？』
【あっ！！もしもし！？！？A！？】
電話の向こうはガヤガヤと騒がしくて声が聞き取りづらい…
【今終わったんだけど！！！Aどこ！？】
『Barにいるけど』
【え、なに！？聞こえないんだけど！！】
『外にいるから出てきて！！！』
こんな状況じゃBarの場所を説明するのも無理だし
巴ちゃんがいる場所に行っても見つけられる自信が無い
手っ取り早く外でいいか、と
巴ちゃんに聞こえるように大きめの声で言って電話を切った
「帰るん？」
『…はい。友達の用事が終わったみたいで』
「そっか……寂しいな」
『え』
寂しいって思ってくれる、の？
『あ、あの、片寄さんの連絡先を教えて欲しいんですけど…』
ずっと聞きたいなって思ってたことを勇気を出して言ってみる
片寄さんと連絡取り合ってもっと仲良くなって、
ご飯とか言ったりして……
なんて想像を膨らませる
「ごめん…お客様には連絡先教えてなくて…」
『……あ、そう…なんですね。わかりました。』
「…また来てくれる？」
『は、い。じゃあ、また…』
急いで巴ちゃんが待つ外へと走る
走りながら頭の中でさっきの片寄さんの声がずっと再生されてて
"お客様"
私いま
線引きされた…
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
恋色(プロフ) - かたはまさん» ありがとうございます！時間はかかりますが更新するつもりです！Twitterの方ではこの作品は完結しているので少しお話に違いがある所もありますが良かったらよんで下さい！【@_koiro_story___】 (2020年2月16日 22時) (
レス) id: 16d020059a (このIDを非表示/違反報告)
かたはま - もう更新しないのですか？面白いので続き気になります！ (2020年2月16日 0時) (レス) id: f491a92039 (このIDを非表示/違反報告)
恋色(プロフ) - あらんさん» 感想ありがとうございます！！すごく嬉しいです！！嬉しすぎて何回も読み直してはニヤニヤしています！笑 やる気というかもう何か凄い向上しました！！語彙力の無さがやばいです…亜嵐くんオチ了解しました！まだどうなるかわかりませんが楽しみにしていて下さい！ (2018年9月22日 15時) (レス) id: 46a95c52fb (このIDを非表示/違反報告)
あらん(プロフ) - この作品面白いです！久しぶりにこんなに面白くて見応えのある作品を見ました！亜嵐くんオチ希望です！更新頑張ってください！ (2018年9月22日 10時) (レス) id: f8209b646e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：恋色 | 作成日時：2018年9月11日 1時
