同族嫌悪？知るか、嫌いなのものはしょうがない。【文スト】

似たもの同士１２ ページ13

コンコンコンと、ノックをする。

耶泉「耶泉です」

・・・？返事無いな・・・
ああ、またエリス譲追いかけ回してるのか。

耶泉「・・・失礼します」

ガチャリ、と扉を開く。
と、案の定

森「エリスちゃ〜ん！この洋服も着てよ〜！」

エ「イヤ！お洋服はカワイイけど、リンタロウのその必死さがもっとイヤ！」

・・・矢張り。
予想と完全に一致だな。
最初、この光景を見たときは、今までにないくらいに驚愕した。

耶泉「あの、首領」

森「・・・」

エ「あ、A！」

・・・

森「耶泉くん、君は何も見ていない。いいね？」

耶泉「はい」

もうこの会話も、定石だな。

耶泉「今回の報告に参りました」

森「その様子からして、失敗かな？」

耶泉「・・・はい」

森「君が失敗とは。珍しいね」

耶泉「・・・太宰の野郎が居ました」

ほう、と首領は目を見開く。

森「でも、君達なら出来ただろう？」

耶泉「はい、太宰一人なら。ですが、人虎がそれを見て暴走したら面倒このうえない。ですので、今回は見逃しました」

森「でも、人間失格が・・・」

耶泉「その間に、樋口が殺される可能性が十分すぎるほどにありました」

なるほどねえ・・・と呟く首領。
暫くすると、首領はにっこりと笑う。

森「うん、もう下がっていいよ」

耶泉「・・・失礼しました」

と、首領室から出る。

さて、次は報告書作らねえと・・・
今回は特例で、人虎の能力等を纏めねえといけねえから、出さないといけないらしい。

因みにこれも中也の幹部命令だ。・・・私も幹部、なってやろうか

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